考えたくないだろうか、仲のよい夫婦であっても、ちょっとしたことがきっかけになり離婚に突き進むことがある。もし離婚になったとき困ることの一つが、離婚後のマイホームだろう。住み続けるか、それとも引っ越すか?ローンの支払いはどうするか?考えたらキリがない悩ましい問題である。
日本最大級のマンション相場情報サイトを運営するマンションマーケットは、同社が運営する住宅系ニュースサイト「マンションサプリ」にて、マイホームを所有している既婚男女を対象に「離婚後のマイホーム」に関するアンケート調査を実施。男女間で意識の違いがあるのかを調査した。
Q1.万が一、離婚したらお住まいはどうしたいですか?
約半数の男性が離婚後も「住み続けたい」と回答したのとは対照的に、女性は「引っ越したい」と回答した方が約半数を占めた。また、「引っ越したい」「住み続けたい」の回答理由も男女で違いが見られた。
▼「引っ越したい」の回答理由
「一人で住むには広すぎる」(46歳男性)
「交通の便が良いし駅からも近いから」(47歳男性)
「思い出がありすぎるから心機一転したい」(35歳女性)
「一緒に住んだ家に住んでいたくないから」(43歳女性)
「過去を消したいから」(50歳女性)」
「引っ越したい」理由として、男性は独り身のライフスタイルを想定しての回答が多いが、女性は感情的な理由を挙げる人が多いようである。
また、女性の「引っ越したい」理由には感情的なものの他に、「親の助けが得やすい地域に引っ越したいので」(31歳女性)、「離婚したら関東圏にいる意味がないから、実家のある関西圏に住みたい」(37歳女性)、といった男性には見られない回答もあった。
結婚後、夫のもとに嫁いだ女性の中には、離婚後は地元に戻って生活したいと考える人もいるようだ。男性に比べると結婚を機に地元を離れることが多い、女性特有の回答と言えるであろう。
▼「住み続けたい」の回答理由
「自分の名義だから」(50歳男性)
「自分で購入したものなので」(33歳男性)
「生活環境が変わるのは嫌だから」(43歳女性)
「子どもを転校させるのはかわいそうだから」(34歳女性)
「子供の学校などが良い環境だから」(38歳女性)
離婚後も「住み続けたい」理由として、男性は「自分のものだから」という回答が目立った。自分で買ったものはやはり手放したくないようである。
一方の女性は、「生活環境」や「子供」といったキーワードが目立ち、ライフスタイルの視点から住み続けたいと思う傾向にあるようだ。
Q2.離婚後のローン返済、どうしようと思いますか?
マイホームを購入した夫婦が離婚した場合、ローン返済途中であれば一度は議題にあがるであろう「離婚後のローン返済」。夫婦で考え方が違うとなると、なおさら議論が必要になるはずである。そこで、離婚後のローン残金は誰が支払うことが妥当だと考えるかを男女別で比較し、意識に違いがあるのかを検証した。
◯現在、住宅ローンは誰が支払っていますか?(誰が支払いをしましたか?)
既婚男女の現在のローン支払は、約63%の家庭で「夫が支払っている」と回答し、最も多くの比率を占めている。「妻が支払っている」家庭はわずか2%、「二人で支払っている」家庭は15%という結果に。6割以上の家庭で男性が支払いをしているようだが、万が一離婚した場合、その後の支払いはどうするのであろうか。