●寒天
ご飯に粉寒天を入れてから普通に炊くと、これもまたモチモチの食感になるという。寒天は、天草などの海藻から作られるもので、長時間かけて抽出した寒天液を、冷却させ固まらせてから乾燥させたものだ。寒天を占める栄養素といえば、ほとんどが食物繊維。ご飯に入れれば、見た目は透明なので、知らずのうちに血糖値の急上昇が抑えられる結果となる。
寒天はカロリーがゼロなので、ダイエットには嬉しい。ながいさんによれば、寒天によって腐りにくくなる効果もあるという。おにぎりやお弁当にはぴったりだ。
●卵・納豆・海苔・梅干し
卵かけご飯、納豆ご飯なども、血糖値の上昇を防ぐことができる。刻み海苔をかけるのもいいだろう。梅干しはクエン酸が血糖値急上昇を抑える。ながいさんによれば、卵や納豆は良質のたんぱく質であることから、栄養バランスも整って良いという。
●海鮮丼・牛丼
食物繊維やたんぱく質も血糖の急上昇を抑えてくれるため、野菜や海藻、魚、肉などが豊富な、海鮮丼や牛丼もおすすめだ。食べる順番を、「野菜や海藻」→「タンパク質」→「ご飯」にすると血糖値の急上昇を抑えられるという実験結果も出ている、とながいさん。外食選びに迷ったときにおすすめだ。
●白ご飯を冷ましたもの
混ぜるものがなく、ご飯しかないという場合は、ご飯を冷まして食べるのも有効だ。
ながいさんによれば、白ご飯のでんぷんが冷めると「レジスタントスターチ」と呼ばれる食物繊維と同じ働きを持つ成分が増えるという。
普段の食生活や外食時、急な自炊の必要が出てきたときなど、さまざまなシーンで役立つこれらの食材。ぜひご飯を美味しく食べながら、ご飯に混ぜて、ぬかりなく血糖値の急上昇を抑えよう。
監修/ながいかよさん
えいよう未来株式会社代表取締役。管理栄養士。病院勤務、料理講師を経て企業にて栄養指導に従事。従来の制限型指導に疑問を持ち、2010年に独立。現在は全国にて講演、執筆活動も行なう。著書に『仕事で圧倒的な成果を残すハイパフォーマーが実践する飲食の技術』(すばる舎リンケージ)がある。http://www.eiyouin.eiyomirai.co.jp/
取材・文/石原亜香利
※記事内のデータ等については取材時のものです。