1990年代初めにストリートカルチャーから盛り上がりを見せたG-SHOCKは、その後も、バックライトを発光させるとピンナップガールやドクロの絵が浮かびあがるカルチャー系モデルや、サーフィン、スノーボードといったエクストリームスポーツに対応したモデルなど独自性の強い商品を連発。クリスマス限定のペアウォッチ「ラバーズコレクション」、「イルカ・クジラモデル」をはじめとするタイアップモデルのブレイクもあり、社会現象となっていく。
発売から15年が経ち、かつての非常識でとんでもない時計が、世の中のスタンダードに変化したのだ。プロフェッショナル用の「Master of G」シリーズなどの投入もあり、ユーザーの年代も使用目的もどんどん広がりを見せた。これに呼応するかのようにモデル数も激増し、バリエーションを含めるとカウントすらできないほどの本数が生み出されていく。その舵取りを行うのがG-SHOCKの商品企画担当者だ。
現在は「Master of G」などの機能系を牛山和人さんが、ベーシック系を泉潤一さんが担当している。
「G-SHOCKの進化の流れの中で駆動方式を外しては語ることができません。当初はデジタルだけでしたが、アナログとなり、その後タフソーラー、電波、GPS、ブルートゥースと、次々に新しい方式が搭載されました。G-SHOCKは、サイズ、デザインが多彩で時計のルールを逸脱しても成立する部分があります。それが新技術をすぐに反映させられる強みになっていると思います」と牛山さんはいう。
カシオ計算機
時計事業部 企画統轄部 商品企画部
牛山和人さん(右)
1995年入社。エンジニアとして、フロッグマンを始めとする「Master of G」シリーズのモジュール開発を担当。商品企画部に異動してからは「プロトレック」シリーズを育て、現在はG-SHOCKの企画・開発にも携わる。山岳ガイド、潜水士の資格を持つナイスガイ。
カシオ計算機
時計事業部 企画統轄部 商品企画部
泉潤一さん(左)
2009年入社。商品企画部ではG-SHOCKのベーシックモデルを担当。誕生35周年記念モデル第1弾「BIG BANG BLACK」では企画・開発を手がけた。ユースカルチャーを感じられる場所にも積極的に足を運ぶ。