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革新的なモデルでG-SHOCKの35年をたどる。新旧のMr.G-SHOCKが語るーー。Gの技術を継ぐモノたち【PR】

2017.09.28PR

 衝撃に強い構造を武器に、仕事でも遊びでも使える幅広いモデル数を誇るカシオのG-SHOCKが、今年で誕生35周年を迎えた。日本だけではなく海外でも愛用され、現在は130カ国で販売。全世界の出荷数は累計で1億本を突破した。開発者である伊部菊雄さんのインタビューをまじえながら、その歴史を振り返ってみよう。

G-SHOCKの発売は1983年。開発のきっかけは生みの親である伊部菊雄さんが高校時代から大切にしていた腕時計が床に落ち、バラバラに壊れたことだった。伊部さんはこの体験をもとに、新製品提案書へ「落としても壊れない丈夫な時計」とだけ書いて提出した。

「構造案すら書いていないので、その場で破り捨てられてもおかしくなかった」とは伊部さん。しかし、その一文にチカラを感じたのか、意外にも会社からすんなりGOサインが出たという。


伊部さんが書いた新製品提案書。基礎実験データも構造案もなく書かれているのはわずか14文字。「これでよくGOが出たもの」という伊部さんの言葉に納得。

基礎研究さえやっていなかったが、「上下左右4箇所にゴムをつけておけばできるだろう」と軽く考えた伊部さんは、研究室と同じ3Fにあるトイレを実験場所に決め、試作機を、トイレの窓から地面に落下させるテストを開始した。だが、試作機は落とすたびに壊れ、すぐに見通し甘さを知ることになる。「試作が壊れると、強度を高めるため、ゴムをぐるぐる巻きにしていくんですが、落としても大丈夫、というレベルまでゴムを巻いたら、ソフトボール大まで大きくなってしまいました」。破壊された試作は200~300個にもなったという。


ソフトボール大まで巨大化した試作機。薄型時計を作る同僚の目に触れないよう、なるべく目立たたないよう、こっそり作っていたという

発想を転換することにより、落とした時の衝撃を5段階で吸収して時計のモジュールをガードする5段階衝撃吸収構造が閃いた。効果は絶大で、ソフトボールサイズから一気に時計サイズまで小型化されたが、ここでまたも問題が発生する。「テストをすると、必ず電子部品が1つだけ壊れたのです。液晶を強くするとコイルが切れ、コイルを強くすると今度は水晶が割れてしまうという繰り返し。何度改良しても結果は変わらず、永遠に終わらないもぐら叩きをやっているようでした」。


腕時計の心臓部が、LSIや液晶などの電子部品を凝縮したモジュール。落下した時に、5段階で衝撃を吸収させ、モジュールに衝撃が伝われないようにした5段階衝撃吸収構造。

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