■災害発生時に備えて
各車両をのぞいてみると、1・3号車にトイレがあり、いずれも洋式(身障者対応ではない)と男子用の2種類。洗面台は石鹸を置いておらず、特急と普通列車の“格差”を表しているのだろうか。
4号車に荷物室があり、キャリーバッグや荷棚に載せられなかった荷物などを置くのに重宝する。
2号車の荷物室には簡易トイレと非常用階段はしごを置き、安全対策に万全を期している。
特筆すべきは2号車で、荷物室に簡易トイレと非常用階段はしごが設置された。ご存知の通り、常磐線は東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で津波の被害にあい、一部区間では内陸への移設を余儀なくされた。
先述した通り、常磐線は一部区間で太平洋を眺められる。地震により津波警報が発令された場合は、すぐに避難所へ駆け込めるよう、非常用階段はしごを設置したものと考えられる。また、鉄道車両は停電などが発生すると、車内のトイレが使えなくなる。簡易トイレを用意することで、非常時でも用を足せるのだ。