■普通列車用グリーン車よりグレードの高い座席
座席をあらかじめ向かい合わせにセットされるより、どの席も進行方向にセットされたほうが、快適であることは言うまでもない。
651系普通列車は遺憾なことに、一部の席を除き、座席を向かい合わせにした状態で営業運転に就いている。竜田の折り返し時間が約7分と短く、乗務員などが座席の向きを変える余裕がないこと、リクライニングを元に戻さず列車を降りるマナーの悪い乗客への対策が理由なのだろうか。
せっかく、特急形電車使用の普通列車なのだから、ひとり旅やふたり旅などで乗車する際は、進行方向の席に坐ろう。向きを変える場合、座席下のペダルを踏めばよい。
座席の背面にはテーブルが収納されており、それを引き出すと飲食に不自由しないほか、ノートパソコンを置いてデスクワークもできる。ただし、座席にコンセントはない。
車窓から太平洋を眺める。いつまでも穏やかな海でありますように。
この場合、下り列車は奇数番号の席、上り列車は偶数番号の席(1号車の13番席、2号車の17番席を除く)に坐るのがオススメ。車窓からの眺めを心ゆくまで楽しめる。特にA・B席は、時折姿を現す太平洋を存分に眺められる。
座席の上には読書灯があり、ボタンを押せば点灯する。読書のほか、ノートパソコンでのデスクワークにも重宝するだろう。
特急形電車の普通車としては、現在でもグレードが高く、現行の常磐線特急車E657系や普通列車用グリーン車より坐り心地がいい。