◆コンピューター制御された快適な参拝システム
千日谷淨苑は三層の建物となっており、参拝フロアは2フロア12か所。隈氏がデザインした木材を活かしたフロアは和の伝統をモダンに仕上げたスマートな空間となっている。
収納ブースは4200基で、遺骨を収納する厨子は2体から4体まで納めることができ、粉骨すれば8体まで収納可能。「搬送式納骨堂」というまったく新しい墓の形を採用し、受付にあるタッチパネルに参拝カードをかざすと、納骨堂に安置されている厨子が墓石のある参拝スペースまで運ばれてくるシステムになっている。搬送の装置はIHIが製作したもので、コンピューター制御されており、受付すると1分程度で参拝スペースに厨子が運ばれる。
「いろはにほへとちりぬるを」の12スペースから好きな場所を指定でき、おまかせも可能。希望により故人の遺影や戒名をディスプレイに映し出すこともできる。生花やお香は常備されており、屋外墓地と違って墓石の清掃も必要ないので、天候に左右されず手ぶらでいつでもお参りできるのが特徴だ。お参りの時間に制限はないので、ゆっくり故人と対話ができる。平均的なお参りの時間は約2分とのことで、お盆の時期などの混雑時には、受付ロビーで待ち時間を表示する。持参した供物もできるが基本的にお参りが終了したら回収。生花は建物外部に設置する地蔵に手向けることもできる。