「カレー」といえば、インドカレーを中心に、世界的に広く知られている。一方で「カレーライス」といえば、日本人にとって我が家の食卓に欠かせない、温かみのある日本食といったイメージが根付いている。「ライス」は日本人のカレー文化にとって欠かせない存在なのだ。
そこで今回は、カレーの「ライス」に注目。最もカレーを美味しく食べるためのお米選びと炊き方のコツを、お米のことなら右に出るものはいない5ツ星お米マイスターの澁谷梨絵さんに聞いてみた。
■カレーに合うお米の条件とは?
普段、何気なくカレーを食べているとき、ご飯がベチャっとして美味しくなかった経験をしたことがある人は多いのではないだろうか。また、ご飯がダマになっているのも同様にいただけない。このように、カレーの美味しさを決めるのは、カレーのルーや具だけでなく、ご飯によるところも大きいものだ。
では、カレーに合うお米の条件とはどのようなものなのだろうか? お米のプロ・澁谷さんはこう語る。
「カレーは汁気があるため、しっかりとした硬さのあるお米が適しています。インドやタイなど、カレーを多く食べている国のインディカ米やタイ米を見ても、粘り気がなく、サラッとした特徴を持っています。これがカレーに適しているお米といえるのではないでしょうか。
ただ、日本のジャポニカ米は、アミロース含量が少なく、もちもちして粘り気のある食感の品種がほとんどです。よって、カレーに合うお米を選ぶ際には、できるだけアミロース含量が多い品種を選ぶと良いでしょう」