パソコンやスマホなどで眼を酷使する現代人。40代ともなれば老眼も気になり始める……。@DIME編集部員のCもそんなひとりで、数年前に作った眼鏡が合わなくなっている。おしゃれなデザインなのはもちろん、仕事も運転も実用的にこなせる新しい眼鏡がほしい。そんなリクエストを胸に話題のドイツマイスター眼鏡院を訪ねた。
■ドイツ国家公認 眼鏡マイスターって何?
日本でも専門学校や業界団体による資格はあるが、原則的には誰でも眼鏡店を営むことができる。ところが、ドイツでは眼鏡マイスターなる国家資格がないと眼鏡店を経営できない。13世紀から続くマイスター制度の眼鏡師版で、世界最高峰の技術と知識を要するといわれている。その資格保有者は日本でたった5人。うち3人で経営しているのが、東京・青山にあるドイツマイスター眼鏡院だ。そのひとりである中西広樹さんは次のように説明する。
「眼を臓器のひとつとして捉え、光学だけでなく、解剖学、薬学、心理学、教育学なども履修し、医療行為として眼鏡をお作りしています。マイスターは眼鏡士としての最高位で、約10年間に渡る実技と理論の習得が必要。生涯で3回までしか受験できないんですよ。それまでにパスしないと、眼鏡士のマイスターとして適性がないと国家から判断されるというわけです」
兄の謙太さん、妻のステファニーさんとともに、ドイツマイスター眼鏡院を経営する中西広樹さん。3人ともドイツ国家公認の眼鏡マイスターだ。
ドイツ国家公認眼鏡マイスターの証書。店舗入り口には3名分の証書が掲示されている。