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豪華クルーズトレイン「四季島」に採用された国産じゅうたん「山形緞通」とは?

2017.08.21

 終戦後の1946年(昭和21年)に順之助は現在のオリエンタルカーペットを設立。同社の応接室に敷設されているじゅうたんはその当時に制作されたもので、メンテナンスを繰り返して現在も使用されている。触ってみると70年以上前のものとは思えないほどふわふわとやわらかく艶もある。今回、工場を案内していただいたオリエンタルカーペット 代表取締役社長の渡辺 博明氏はこう話す。

「新宮殿や吹上御所に製品をお納めしている御縁もあり、昭和29年の三笠宮殿下から始まり現在まで10回の皇室の御臨幸をいただいた。応接室のじゅうたんはそのつど“どぶ漬け洗い”というクリーニングを行っている。しっかりした素材、染め、織りの製品でメンテナンスをきちんと行えば、使い込むほどじゅうたんは色も感触も良くなる」

 同社の資料室には大和、武蔵のほか、マッカーサー元帥が使った司令室のじゅうたん、バチカンのパウロ6世就任の際に献上品として贈られたじゅうたんなど、歴史的なじゅうたんが紹介されている。また、同社の納入先は、官邸、皇居新宮殿、迎賓館赤坂離宮、京都迎賓館、東京都庁といった官公庁から、公共施設、企業、ホテル・旅館、清水寺、生田神社などの宗教施設など枚挙にいとまがない。さらに祇園祭の山鉾など文化財の復元、新調も手掛けている。

 中でも渡辺社長がメモリアル的と語るのが、2013年に納品された「歌舞伎座 大間じゅうたん」。平等院鳳凰堂の昨鳥の文様をモチーフにしたもので、全長26.4mもあり、毛糸の量が1tを超えた大作。使用されている色は22色だが、試染は約100色にも上った。

「歌舞伎座の昭和初期のデザインに戻したもので、朱色を決めるために試作を繰り返し、織りに関しては約3か月間、4人の職人が専従で織り上げた。当社が受注できたのは、朱色の出し方が一番うまかったと建築家から評価されたと聞いている。我々の納入先はメンテナンス以外では通常入れない場所も多いが、歌舞伎座なら観劇に行く人ならだれでも見ることができる場所なので、みなさんに当社の製品を感じてもらえる良い機会になったと思う」(渡辺社長)

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