■連載/オンナは男のココが気になる!
暑くて蒸し蒸し。この季節は、体のあちこちに、正体不明のブツブツが出て来がち。しかも、それらが何なのかは医師でないと判断がつきにくいし、間違った対策がかえって症状を悪化させてしまうことも。今回は、この時期に特に多く見かけるブツブツの例をご紹介しましょう。
•あせも
シャツの襟にふれる首回り、ベルトで締め付けられがちなお腹まわり、下着に覆われるお尻や足の付け根などに多く見られます。また、首などのシワに日焼け止めがたまって、筋状にあせもになることも。白っぽいあせもは水晶性汗疹(すいしょうせいかんしん)、赤っぽいあせもは紅色汗疹(こうしょくかんしん)と呼ばれ、後者はかゆみを伴います。
あせもは、大量の汗が汗腺、汗管につまってできるもの。赤ちゃんにあせもができやすいのも、大人よりも汗腺の密度が濃いからなんです。だから対策としては、非常にシンプルですが、かいた汗は放置せずに、清潔なハンカチやタオルですぐにふきとること、そして汗をかく量を抑えるために空調や服装で調整すること。この時期は、吸湿性のよい綿や通気性のよい麻などがおすすめです。ドライ感をうたっている繊維の中には、表面のタッチはサラサラでも、肌と接する内側に湿気がこもるものもありますので要注意です。
そして、汗をかいた後はきちんとシャワーで洗い流しましょう。この時、ゴシゴシとこすり過ぎないこともポイントです。過剰な皮脂は、毛穴をふさぐのでもちろんあせもの原因になるのですが、皮脂があまりにも少なくバリア機能が低いと、かえってあせもができやすくなってしまうのです。やわらかいタオルまたは素手で、やさしく洗い流すようにしてください。熱すぎる湯温もかゆみを助長し、掻きこわしの原因人なるので、ややぬるめの温度を心がけましょう。
•ニキビ
顔だけでなく、背中などボディにもできやすいニキビ。皮脂が皮脂腺がつまり炎症を起こし、進行すると赤みや時には腫れも伴います。
脂性肌の方がなりやすいというイメージがあるかもしれませんが、実は乾燥肌の方にも多く見られます。肌は乾燥するとそれを補おうと皮脂を分泌するため、もともとカサツキがちな方や、ゴシゴシと皮脂を取りすぎている方はニキビができやすいのです。
アクネ菌が原因なので、皮膚科においてはこのアクネ菌を殺菌する治療を行ないます。市販薬のニキビ治療薬を使われる方もいらっしゃるのですが、実はこれには注意が必要で、かえって症状を悪化させているケースも見られます。なぜなら、ニキビと下記に述べる「マラセチア毛包炎」は、医師でも肉眼ではなかなか識別できないほど似ており、しかも治療法がまったく異なるからです。