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正体不明のそのブツブツ、あせもでもニキビでもなかった!?

2017.08.20

•マラセチア毛包炎

胸などによく見かけるザラザラ・ブツブツに「マラセチア毛包炎」があります。見た目は小さなニキビと似ていますが、原因はアクネ菌ではなく、「マラセチア」というカビ。蒸れた状態や汗・皮脂で汚れた状態が続くと、もともと皮膚に常在するマラセチア(カビ)が皮脂を栄養として繁殖し、ブツブツの肌荒れ状態を引き起こすのです。

アクネ菌とカビでは、治療に使う薬の成分はまったく異なるので、自己診断で薬を買って、ニキビにカビの薬をつけたり、カビが原因の毛包炎にアクネ菌を殺菌する薬をつけたりと、まったく無意味な対策になっていることがあるのです。ただ無駄になるだけではなく、無意味な薬で毛穴をふさいでかえって症状を悪化させていることもあるので、ザラザラ・ブツブツが気になる時には、皮膚科医の診断を受けましょう。顕微鏡でチェックすれば、どちらの症状かが判別できます。また、ニキビやあせもを、マラセチア等のカビが悪化させているWなケースもありますので、状態にあった効果的な治療のために、自己判断はかえって危険、と思っていただいた方がよいです。

男性は、「こんなちょっとのことで皮膚科に行くのは恥ずかしい」という心理がどうやらあるようなんですよね・・。そんなこと、ないですよ。肌をきれいに保つためにちゃんと管理できる男性は、素敵です。

文/今泉明子

医学博士・皮膚科専門医。東京ミッドタウン皮膚科形成外科ノアージュ院長。しわの注入治療では認定指導医を務めるなど、肌のスペシャリストとして活躍。美容を中心に手掛ける皮膚科でありながら、患者の40%が男性という、美肌男子のかけこみドクター。

■連載/オンナは男のココが気になる!

※記事内のデータ等については取材時のものです。

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