■快適さを追求した座席
座席は車端部を除きデュアルシートで、ロングシートとクロスシートの切り替えは、乗務員の手により行なわれる。
デュアルシートのクロスシート設定時。至福のひと時を過ごせそう。
デュアルシートの着座幅は460ミリ。両側にはひじかけが設けられている。ひじかけの内側にはくぼみがあり、少しでも着座幅を広くするよう工夫し、快適さを追求する姿勢に舌を巻く。
また、クロスシート設定時のみ、ひじかけのオレンジレバーを使うと座席の向きが変わるので、向い合わせ利用も可能だ。
座席下に電源コンセントが設置され、座席指定列車運行時のみ使用できる。通常列車運行時は通電されないので、充電器などを差し込んでも使えない仕組みだ。座席背面やひじかけにテーブルがないので、ノートパソコンは使いづらそうだ。おそらくスマートフォンの充電を想定しているのだろう。
日本の鉄道車両では史上初、着座幅500ミリ超のロングシート。
車端部の3人掛けロングシートは、着座幅を既存車の450ミリから、なんと一挙55ミリ拡大の505ミリ。新幹線のグランクラス(着座幅520ミリ)に匹敵する広さだ。実際に坐ってみると、ゆとりがあり、隣人を気にしなくてもいい。通常列車で試乗する際は、この席に坐ることをおススメしたい。
座席指定列車運行時でも指定席扱いのため、ひじかけには電源コンセントも備わっている。この席に指定されたら、“運が悪い”という気分にさせられるかもしれないが、着座幅が広いのでクロスシートより快適に過ごせると感じる人もいるだろう。