2代目5000系は将来のスピードアップに備え、設計最高速度を130km/hとした。
京王電鉄では、乗客の着席ニーズに応えるため、2018年春より夕方以降の下りに座席指定列車が登場する。それに対応する車両として、“フラッグシップトレイン”というにふさわしい2代目5000系が、2017年7月に落成した。デュアルシートを採用することで、座席指定列車はクロスシート、通常列車はロングシートとしたのが特長だ。9月29日から通常列車としてデビューする。
■車両形式としては、21年ぶりに復活
5000系は京王帝都電鉄時代の1963年に初代車両が登場。1969年まで155両投入され、長らく“京王の顔”として君臨していたが、1996年12月1日に引退した。一部の車両は地方私鉄へ移籍し、現在も活躍が続く。
今回の2代目は、2018年春から下りの夕方以降、新宿―京王八王子・橋本間に運行される座席指定列車用で、5編成50両が投入される。座席指定列車の愛称、停車駅、料金などといった概要については、2018年1月に発表される予定だ。
通常列車としては、京王線、相模原線のほか、高尾線にも運行される。相互直通運転を行なう都営新宿線(東京都交通局)にも乗り入れられるよう、デジタルATC(デジタル式自動列車制御装置)も搭載されているが、現在のところ運行の予定はない。
さて、京王の新型車両は2000年12月に登場した9000系以来、17年ぶり。趣味的な視点なら、“9000系の次は10000系”と考えたくなるだろう。しかし、相互直通運転を行なう都営新宿線の車両は10-000形(「いちまんがた」と読む)、10-300形(「いちまんさんびゃくがた」と読む)なので、ハイフンの有無に関係なく車両番号がかぶってしまう恐れがある。
このため、今回の新型車両も4ケタ形式に決定。そして、千の位を「2」、「3」、「5」に絞り検討したところ、初代5000系は「優等系(特急料金不要の特急)の車両」として登場させた経緯から、「新しい優等系(座席指定列車)の車両」として2代目5000系に決まった。
蛇足ながら、2代目5000系の投入に伴い、7000系の一部が廃車される予定だ。