
パンやご飯、卵、野菜などの生鮮食品、加工食品など、自宅の冷蔵庫に入れたまま放置してしまい、気が付いたら腐っていた…という経験は誰もがあるはずだ。夏になればますますそのリスクが高まる。しかし、中には、腐っているかどうか見分けがつかないこともある。そこで、管理栄養士に、牛乳や卵、ヨーグルトなどの具体的な食品別に、腐敗を見極めるポイントを聞いてみた。
こうなったら食べてはいけない!食品別の腐敗の見分け方
普段、冷蔵保存している牛乳、卵、ヨーグルトや、常温保存の食パン。管理栄養士の田原彩さんに、食品ごとに腐敗を確認するポイントと、腐らせないためのアドバイスをもらった。
冷蔵保存
牛乳
匂いや味に変化が起こります。酸っぱい臭いがする、少し舐めてみて苦味や酸味がある場合は腐敗しています。牛乳は腐りやすい飲み物ですので、飲みきれる量を購入することがポイントです。
卵
卵は期限が切れても加熱をすれば食べることができます。腐敗は、6%食塩水に卵が浮くかどうかで確認できます。浮いた場合は腐敗しています。また、割ると異臭がする、卵黄と白身が混ざっているなどの場合もNGです。
ヨーグルト
変色している、ヨーグルトとは異なる臭いがする、カビが生えているものはNGです。開封したものは傷みやすいため、できるだけ早く食べましょう。賞味期限内に食べきれない場合は冷凍して、フローズンアイスやシャーベットに使ってもいいですね(ちなみに冷凍したものは、解凍しても元のヨーグルトのようには戻らないので覚えておきましょう)。
納豆
時間の経過とともに発酵が進み、ツンとしたアンモニア臭、表面に白いアミノ酸の結晶が出てきます。食べても害はありませんが、風味は落ちています。また、糸を引かない、納豆とは異なる臭いがする場合には、腐敗していると判断したほうが良いでしょう。賞味期限が切れる前に、冷凍するという方法もあります。
ウインナー
ヌルヌルする、ネバネバする、糸を引くなど外観に変化が現れます。また酸っぱいにおいや悪臭がする場合も腐敗が始まっています。ウインナーも冷凍できますので、食べきれない場合は冷凍することも一つの方法です。
生肉・生魚
どちらも菌が繁殖しやすく、傷みやすい食品です。消費期限の切れたものを食べることはおすすめできません。
<生肉>
鶏・豚・牛によって多少の違いがありますが、ぬめりがある、糸をひいている、異臭(酸い・ツンとしたアンモニア臭)がする、カビが生えているなどの場合は食べることをやめましょう。食べきれなかったものは、ラップに包み冷凍保存しておきましょう。
<生魚>
異臭(酸い・ツンとしたアンモニア臭)がする、糸を引いているなどがあれば、腐敗しています。魚は内臓から傷むため、内臓や頭を取り除いたほうが良いでしょう。
野菜
見た目と匂いで確認します。全般に、ドロッとしている、ぬめりがある、変色(茶色や黄色など)している、異臭(酸っぱいにおい)がするなどで判断します。ほうれん草などの葉物野菜は傷みやすいので、買ってきたら一度に全部茹でてしまい、冷凍保存すると良いでしょう。
漬物・キムチ
漬物やキムチは発酵食品であるため、時間とともに発酵が進み酸味が増していきます。元の匂いと異なる臭いがする、変色している、カビが生えているものは食べないほうが良いでしょう。食べる分だけ小皿に移し、パックは冷蔵庫に戻し、温度変化を少なくするのがコツです。
ジャム
カビが生えている、異臭がするものはNGです。低糖度のジャムは保存性が低いので、注意が必要です。普段から清潔なスプーンを使う、瓶の口は汚さないなどして使用しましょう。また、小さいサイズなど食べきれる量を購入することもポイントです。
常温保存
食パン
異臭がする、カビが生える、糸を引くなどの状態になったら、食べるのはやめましょう。パンは冷蔵庫に入れると乾燥が進み硬くなります。食べきれない場合は、ジッパーつきの袋に入れて冷凍保存しましょう。