■普段乗ってる軽自動車だって参加できる
K4-GPはレーシングカーだけが参加するレースではない。むしろ主役は街中を普通に走っている軽自動車だ。気軽に参加できるためエントリーも多い。
たとえば、GP-2クラスにエントリーしたこちら「ARSDカメさんチームミラ」は、ダイハツのミラバンをサーキット走行用にモディファイしたもの。なかなかレーシーでいい感じ。
■趣味のいい、ちっちゃなクルマが大集合
街中で走っている軽自動車をいじって走るのもいいし、フォーミュラー感覚のレプリカで走るのも楽しい。でも、K4-GPはスピード自慢だけじゃない。まさに“愛車”と呼べる趣味のクルマもたくさん参加しているので、中から5台を厳選してみた。
まずは、ホンダが60年代後半〜70年代初頭に販売した、FF軽自動車の名車、N360をターボで武装した「N360Turbo」。
ポルシェ356を彷彿とさせる「ケロヨンR」。バブル期にニッサンがワンメイクレース用に販売したザウルスジュニアがベースなので、走りはフォーミュラー感覚なのも面白い。
スズキのFR軽自動車、カプチーノに英車ヒーリースプライトのボディを型取り被せた「カニチーノ」。ちょっと欲しい……。
筆者もかつて乗っていた、今でも大好きなホンダ・ビートも多数参加していた。この車両は潤滑油の人気メーカー、和光ケミカルの「WAKO’Sカラー」を身にまとい、大きめのリアウィング、ミッドシップエンジンにエアを導くシュノーケル(ダミーかもだけど……)を装着したモデル。クラシック趣味だけではなく、こういったレーシーなテイストも楽しい。
最後はご存知ケーターハムのセブン。ゼッケンでわかるようにセブン160はスズキ製の660ccターボエンジンを搭載した軽自動車規格に収まる名車だ。新車の価格は400万円弱からとちょっと高いけど、支払う価値はあるはず。
何百馬力も出て時速300km以上でラクラク走れる、スーパーなクルマもいいけれど、小さなボディにちっちゃなエンジンを積むクルマって、気軽で楽しい。絶対的なスピードが出ないから、コースでもあたふたと慌てなくてすむし、それでいて抜きつ抜かれつ楽しめるのだから、最高だ。
参加しなくても、個性的な車両を観ているだけでも面白いので、ぜひ一度、K4-GPをご自身の目で見て、楽しんでみてはいかが?
K4-GP
http://www2s.biglobe.ne.jp/~madhouse/k4gp.htm
文/中馬幹弘(ちゅうま・みきひろ)
モノ情報誌の編集を長年手掛け、スマートフォン、家電製品全般、クルマ、フード、ファッションなど「モノトレンド」を手広くWatchする。ファイナンシャルプランナー資格も保有。