とくに営業マンにとっては重要な「話し方」。しかし「人見知り」につまづいていて、うまく話せないという人もいるかもしれない。そこで、人見知りの人が知っておきたい話し方のコツを話し方のプロに聞いた。
■「人見知り」が陥りやすいこと4つ
人見知りを自覚している人が陥りやすく、ビジネスにおけるコミュニケーションではマイナスになってしまうことがある。コミュニケーション・スピーチトレーナーの加藤あやさんは次の4つを指摘する。
1.「私って人見知りなんです」をいつも公言している
「そもそも人見知りって何?誰が決めたの?ということです。話し方以前に自分は人見知りだと思い込んでいて、なおかつそれを公言するというのは、『自分はビジネスにおいて重要な“話し方”ができていない人間なんです』と言っているようなもの。本人は人見知りを公言することで一種の逃げや安心を得ているのでしょうが、言葉は知らず知らずのうちに脳に刷り込まれてしまっています」
2.人目を異常に気にする
「人見知りを自覚している人のほとんどの原因は、話し方のトレーニングを積んでいないのはもちろん、メンタル部分の過敏な反応。幼少期の体験や生育環境において、人との何らかの関わりが大きく影響していると考えられます。
『人見知り』は文字通り、周りにいる『人』からの視線に敏感過ぎるほど敏感になっている状態。私たちは評価されるのを恐れる生き物。ある程度の緊張感は当然で、必要なものですが、それがいきすぎると注意が必要です」
3.呼吸が浅く早い
「緊張すると呼吸が浅く早くなります。すると喉に力が入ってしまい、声が出にくくなったり、声がうわずったりします。話し方も、ボソボソとした話し方になってしまいます。
結果、焦りが相手に伝わったり、支離滅裂なことを言ってしまったり、聞き取れないくらいの早口になってしまったりして、相手から好印象を持ってもらうことはむずかしくなります」
4.質問をしない
「人見知りを自覚している人の特徴として、相手からの投げかけに何とか答えはするものの、自分から相手に質問をして会話を発展させることができないということがあります。
『何を話そう…そんなに話題の引き出しもないし。変だと思われたら嫌だし…』という完全に自分本位のコミュニケーションスタイルが確立されてしまっています」