
時々、ふとした拍子に足の裏、特に土踏まずのあたりがピキーンとつることはないだろうか。これにはどんな原因があるのか。とくに「扁平足」を自覚している人は深い関係があるようだ。原因、予防・対策を専門医に聞いた。
足の裏がピーンとつるのはなぜ?
足の診療所 院長の桑原 靖先生に教えてもらった。
「足の裏がつる原因は、扁平足によって疲労が溜まっていることや、アキレス腱が硬い方や短い方、ミネラル不足の方などさまざまです。とくに扁平足の方は足底腱膜が常にピーンと張っている状態であるため、立っているだけで足の裏の違和感やコリを自覚することもあります」
扁平足とは、土踏まずにある、アーチがなくなることを指す。アーチの頂上の部分から地面までの距離が少ない状態だ。足裏が疲れやすくなり、痛みが出ることもあるといわれる。
また、足底腱膜とは、かかと部分から5本の指の骨の先端まで扇状に広がる腱のような膜のことをいう。
ところでこの足の裏がつるのは、靴が合っていないことも原因になるのだろうか。桑原先生によれば、「足に合っていない靴を履いて歩行した結果、余計なエネルギーを足で消費してしまい、疲労が溜まって足がつってしまったということは考えられます」とのことだった。
足裏がつったときの応急処置
まずは応急処置の方法から確認していこう。
「足裏がつったら、つま先を手でつかんで足裏をゆっくりと体のほうに反らせたり、蒸しタオルで温めたりすることが有効です。ミネラル不足の場合は水分補給をしっかりしましょう。頻繁に起こってつらい場合は、飲み薬で症状を抑えることもあります」
外出先で起こった場合、椅子に腰かけるなどして伸ばすといいようだ。自宅などでは蒸しタオルなども併用したい。