ラゲージスペースの3号車と9号車相模大野寄りはデッキ(画像上)、ほかは客室内(画像下)に設置。
また、近年の訪日外国人増加に対応するべく、ラゲージスペース(大型荷物置き場)を2・3・5・7・9号車に、授乳や体調不良時などに利用できる多目的室を3・9号車にそれぞれ設けられた。
EXEαは付帯設備が増えたので、「車椅子のまま特急に乗りたい」、「赤ちゃんを連れて行くので、多目的室のある車両に乗りたい」、「海外旅行に行くので、ラゲージスペースのある車両に乗ってスーツケースを置きたい」など、希望の車両や席に坐りたいときは、窓口で希望の車両を伝えるとよい(特急券の券売機は、展望席を除き細かい選択に対応していないため)。当たり前のことながら、空席がある場合のみ希望通りの車両に乗車できる。
このほか、ネット予約のロマンスカー@クラブ、e-Romancecarは、一部の座席を除き、希望の車両と座席番号を選べるシートマップがあり、駅の窓口に行かなくても特急券を購入できる(各列車の一般席は発車時刻の45分前まで発売)。
なお、リニューアルに伴い、定員は588人から578人に減ったため、従来のEXEも2号車1A・B席、5号車1D席、2C席、15A・B席、7号車15A・B席、9号車14A・B席の発売が中止された。
6・7号車は貫通形先頭車で、併結運転時は車内の通り抜けができる。
EXEαのデザインは建築デザインに定評があり、特急ロマンスカー50000形VSE、60000形MSEで実績を持つ岡部憲明アーキテクチャーネットワークが手掛けたので、グレードは“十分”から“十二分”に引き上げられた感がある。皆様もぜひEXEαに乗って、箱根や江ノ島へ行ってみてはいかがだろうか。
【取材協力:小田急電鉄】
取材・文/岸田法眼