『誰もが大西郷と化す、それが銭湯サウナ』
そういうバラエティ化で他の銭湯と対抗しよう、生き残っていこうという戦略ね。そしてそのバラエティ化の一環としてサウナ併設の銭湯が多いんですよ。
さらに!! ここからが重要なんだけど、その戦略の中でサウナ低料金化ってのがある。銭湯の料金って都道府県ごとに一律だから料金を安くする勝負はできないけど、サウナに入れる追加料金は銭湯ごとに自由に設定できるんで、そのサウナ料金を低価格化してるトコロが多い。
そして低価格の行き着き先が“サウナ無料”ってヤツだ!! ようするに銭湯料金……東京都は460円だけど、それさえ払えばサウナ室も自由に入れちゃうってヤツである。
これはありがたいよ、財政的にヤッパリ!! そして、そんな財政的なありがたさ以上にありがたいのが、サウナと水風呂の質に寛容になれることだ!
だってそうでしょ? 千円だ二千円だ払って、いわゆる街サウナ行ってですよ、これがたいして体を温めてくれない、ぬる〜いサウナだったりしたら、
「金返せ、このヤロー!」
って気分にもなるよ。ましてや水風呂が20度以上だったりしたら、
「ブッ殺す!!」
ってな殺意の一つや二つ湧きかねませんよ。
ところが、支出も460円だけだったらさ、
「よかよか! よかですたい!!」
っていう西郷隆盛チックに全て許せちゃうじゃないですか? サウナ料金無料の銭湯のサウナが、値段相応のたいしたことないサウナなのかっていうとそうでもないからね。そんな中、銭湯サウナ激戦区・大田区の銭湯で、今一番オレがグッときてる、サウナ料金無料の銭湯が『K湯(仮名)』。
もう最寄り駅も書かねぇぞ、変なヤツいっぱいくるとイヤだから。
なにかイイってここはサウナ室が広い!! ヘタな街サウナのサウナ室と同じくらいの、12人は余裕で入れるサウナ室なのだ。