みつさん「これは固定観念のことなんだけど、今日はわかりやすく『気質』と呼んでみよう。そもそも自分自身の中に、引っかかる点が無いと、本来は引っかからない。逆に言えば、引っかかったということは、自分自身の中に全く同じ気質があるという証明だ。僕が今君に、ウチャンパロ! と叫んだとする。気になるかい?」
宮田「いや、何ですかウチャンパロって? 全く気になりませんけど?」
みつさん「これは、架空のスポポニア共和国の言葉でバカヤロウという意味だけど、君には引っかからなかった。なぜなら、君の中にウチャンパロがなかったから。
同じように、君の中に『細かい』がなければ、外側に登場する対人の『細かい』なんて絶対に気にならない。目につくもの、耳につくもの、引っかかるものは、例外なくその人の内側に同質の気質が潜んでいるんだよ」
宮田「確かに、ウチャンパロは何回言われても気にならないけど、『バカ!』って1回言われたら気になる。それは、僕の中にある『バカ』に引っかかるからなのか……。てことは、上司じゃなくて、僕のほうが細かいんですか?」
みつさん「どっちのほうが細かいとか、そういう話じゃない。自分の中に【細かい】があるから、相手の【細かい】に引っかかるんだ。君は続けて、上司の事をこう言った。『その上、自分のことが絶対だと思い込んでいる性格で…』と」
宮田「こればっかりは、本当にそうなんです。アイツ、自分の考えだけが正しいと思っているんです」
みつさん「ほら、君もそうだよね。『自分の考えだけが正しい』と思っているから、上司の言動が目につくんだよね?
もしも君の中に【自分の考えが正しい】という気質がなかったなら、上司をそのままにしておくはずだよね? 自己中の上司の、ままで、良いはずだよね?
でも、『自己中の上司はダメである』という君の中の【自分の考えが正しい】を押し付けたいんだろ?」
宮田「笑えるくらい、おっしゃるとおりですね。【自分の考えが正しい】と僕が思っているから、上司の自己中に反応してるのか(笑)。なんだか、不思議ですね。【細かい】も【自分だけが正しい】も、全部が自分の中にある気質だったとは」
みつさん「当然だよ、対人とは『誰か』と『わたし』の関係なのだから。他人の言動が引っかかるなら、自分の内側に同じ気質があるからさ。
じゃあ、引っかからないようにしたいならば、どうすればいいのかな?」
宮田「自分の内側の気質を先に変える」
みつさん「ピンポーン!! 『細かいところが嫌いなんです!』と言い続けている間、ずーっと君も細かい。
だったら、君が先に、『細かい上司を、細かく気にする』のを、やめたらいい。すると不思議なことに、上司の細かさが気にならなくなる。目につかなくなる。
変えられるのは、内側だけ。対人を変えたいのであれば、自分の引っかかりポイントを先に変えよう。単純な話で、引っかからなくなるんだから」
【今週のみつさんの智慧】
対人関係で引っかかるのは、自分自身の中に「同じ気質」があるから。細かい上司が気になるのは、君が細かいから。上司よりも先に、「細かい上司を気にしない」というおおらかさを持つと、不思議と上司の細かさが目につかなくなる。
さとうみつろう●大学卒業後、エネルギー系の企業に入社。2011年、ブログ『笑えるスピリチュアル』を開始。様々なブログランキングで1位に。14年に会社を辞め、全国各地でトークショー&ピアノライブを開催。現在は那覇市在住。http://ameblo.jp/mitsulow/
※この連載は実際のDIME読者からの相談で構成しています。
文/編集部
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