■「オードムーゲ」が愛用される理由
オードムーゲ公式サイトによれば、薬用ローションは、『肌荒れ・ニキビの原因である汚れ・菌を「殺菌」して肌トラブルを防ぐ』ことが使用目的とされている。主に汚れや余分な皮脂をふきとることで、肌トラブルの原因を除去するというものだ。ふきとった後は、化粧水やスキンミルク、スキンクリームで肌にうるおいを与える。
この「オードムーゲ」が男女問わず、多くの人に愛されているのは、その効果にあるようだ。特に乾燥による赤みや、ニキビに対してすぐれた効果を発揮 するという。
小林製薬が運営するオードムーゲロングセラー秘話のコラム配信サイトでは、オードムーゲを洗面器に入れて洗顔したところ、ニキビにいい効果が出たというエピソードや、足を浸して洗った後、水虫薬を塗るといった変わった使い方の例も紹介されている。
■熱が入るオードムーゲの販促
そんな小林製薬のオードムーゲにかける情熱はすごい。同社の販促資料によれば、オードムーゲを含む4ブランドの育成で2018年3月期の売り上げ100億円を目指している。
その具体的な戦略は、販売員向け勉強会を強化、店頭での推奨や販売の精度を高めるというもの。さらに「ふきとり化粧水」をテスター使用で新規ユーザー獲得を狙っている。
先に紹介したコラムサイトも、その販促の一環である。そこでフックにしているのが、「冷やしオードムーゲ」などの興味を引く話法である。ちなみに冷やしオードムーゲとは、夏場に冷蔵庫で冷やしてから使うと、「ひんやり」して気持ちいい使い心地が得られるというものだ。
従来の化粧水は、女性向けというイメージが先に立つが、このオードムーゲは男性にも当たり前のように愛用されている。この辺りも、他にはない魅力なのかもしれない。
取材・文/石原亜香利
※本文中のデータは取材時のものです。