薬局の外に置かれた“のぼり”に、「オードムーゲあります」の堂々たる文字を見たことのある人は多いのではないだろうか。しかし、その謎の言葉に不思議な気持ちになると同時に、なぜそこまで薬局が勧めるのか、理由が気になるところだ。そのオードムーゲの謎と魅力を見ていこう。
■「オードムーゲ」とは何か?
話題の「オードムーゲ」。その謎めいた響きとは裏腹に、今、非常に人気を博しているものだ。化粧品口コミサイト「@コスメ」の2014年ベストコスメアワード「化粧水部門」第2位まで獲得している。
そもそも、このオードムーゲ人気の背景は、ある男性芸能人が雑誌で絶賛したことがあるといわれている。女性タレントやモデルなどにも使用されており、その実力も多分に評価されている。現在は、小林製薬から販売されているが、実は最初に発売されたのは1961年で、当時は六陽製薬の商品だった。以来、54年にも渡り、愛され続けている。
そもそも「オードムーゲ」の前身は「ムーゲ」と呼ばれる皮膚薬で、「融通無碍(ゆうずうむげ)」という四字熟語をヒントに名付けられたという。「融通無碍」には、「考え方や行動にとらわれることなく、自由であること。滞りのないさま」などの意味合いがある。
「無碍」には、「滞りや妨げ、害などがない」という意味もある。
そして1961年に医薬品承認を取得したローション版が発売。1996年には医薬部外品に変更になった。六陽製薬が今の小林製薬の傘下に入ったのは2013年。2014年には小林製薬の商品として発売開始。今では広く、薬局からドラッグストアまで展開されている。
この、オードムーゲシリーズには、ふきとり化粧水である薬用ローションの他、泡洗顔料、薬用保湿化粧水、薬用スキンミルク、薬用スキンクリームなどのスキンケアラインが網羅されている。