
■連載/メンズビューティー通信
壊血病に俺はなる!?
ある皮膚科医が、企業から「ビタミンCを積極的に摂ると、体にどう作用するのか」という実験を頼まれたという。
被験者は日常的にフルーツを摂取している20代のビジネスパーソン20名。故に皮膚科医は「ビタミンCは充分に足りているはずで、これ以上摂っても水溶性のビタミンCは尿から排泄されてしまうだろう」と考えた。
ところが、結果的に20名中18名が「肌がツルツルになった」「キメが細かくなった」「ニキビが治った」「毛穴が小さくなった」という美肌祭り状態!
これに驚いた皮膚科医は、個人的な実験を試みた。上記20名とは別の、20代のビジネスパーソン25名の血中ビタミンC濃度を測ってみたという。
血液100ml中、ビタミンCは1mg必要だといわれている。ところが、25名中17名が0.8mg以下で、壊血病(ビタミンC欠乏による疾患。皮膚や歯肉からの出血、貧血、衰弱等)一歩手前の0.3mgしかない人も……。
ストレスで体内のビタミンCはガンガン消費される
一般的な食生活において、これほどビタミンCが欠乏する要因はストレスだという。ストレスを受けると、体内に過剰な活性酸素が発生。
それを消去しようとしてビタミンCがガンガンに消費されてしまうから。それほどビジネスパーソンのストレスは相当なものなのだ。
さらに、ビタミンCのほとんどは内臓で消費されるから、皮膚に到達するのは極わずか。
厚生労働省が推奨している1日に摂取すべきビタミンCは、成人男性で90mg。これは、病気にならないための必要最小限の量。見た目の男前度をアゲるには、もっと積極的にビタミンCを摂るべきだ!
ちなみに、食品100g当たりでビタミンC含有量が高いのは、赤ピーマン170mg、黄ピーマン150mg、アセロラジュース120mg、パセリ120mg、キウイフルーツ69mg、レモン果汁50mg。意外にも、フルーツより緑黄色野菜のほうがビタミンC含有量多し。
だから、フルーツを毎日摂取していた被験者たちの血中ビタミンC濃度が低かったのかもしれない。