■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!
◆山ごはんからキャンプまで調理に特化した広口クッカー
ウインドマスターやMUKAストーブで国内外の登山家に高い評価を得ている新富士バーナー/SOTOブランドより発売されているクッカーセット。1.8Lと1.3Lのクッカーのセットで、保温用コジーと活用範囲が広いリフターを付属した『ナビゲーター クックシステム』(7000円+税)だ。
コジー付きクッカーといえば、縦型クッカーとストーブのセット、ジェットボイルが有名。クッカーにネオプレン製コジーを装着したまま調理できるので、ヒートロスが少なく、しかも、加熱中のクッカーも素手で扱えると人気だ。では、後発である『ナビゲーター クックシステム』のメリットは?
第一のメリットは広口の横型クッカーであることだろう。1.3Lの小鍋でも袋ラーメンを折らずに調理できるサイズで、炒め物もしやすい。一般的な長さのはしやスプーンでも底まで届くので、グルメなハイカーにうれしい形状だ。
しかも、1.8Lの大鍋とのセットで3人分くらいまでなら余裕で対応できる。1.3Lクッカーでごはんを炊いてコジーでカバーしておけば、1.5Lクッカーでおかずができあがったときにはどちらも冷めずにおいしい。初回生産1000台限定特典で、1.5Lコジーが用意されているのもありがたい。もちろん、スタッキング収納が可能で、付属のコジーに1.3Lクッカーを入れて収納すれば、1.5Lクッカーの底が傷つく不安を解消している。
SOTO『ナビゲーター クックシステム』(7000円+税)
「調理する際の使いやすさ、掃除のしやすさに配慮。使う汚れのたまりにくいシンプルな形状を心がけました。登山隊など水の使用が限られている環境ではペーパーで汚れを拭き取る程度の洗浄しかできません。そこで、鍋底まで指がとどきやすい深さと鍋底の曲面形状としました。表面をツルリとした光沢調にしているのも掃除のしやすさからです」(新富士バーナー・西島さん)
スーパーハードアナダイズド加工により、一般的なアルマイト加工よりも厚い被膜が施され、耐衝撃性・耐摩耗性・耐蝕性にすぐれたクッカーに仕上げている。トマトソースなど酸味の強い食材も安心して使えるのだ
1.3L鍋の中に付属の断熱ディスクを敷き、その上に付属のリフターと同社シングルバーナー(アミカス)とOD缶をセットして収納。リフター用のケースもあり、重ねて収納しても2つの鍋底が傷つきにくいのがうれしい