『水風呂なし光明はあるのか? そして世良公則』
遠赤外線ストーブは巨大なクーラーみたいな箱の中に、熱を発する黒くて太いパイプが覗き見えてるヤツだったり、箱もなく黒いパイプが剥き出しだったなんて構造なんだけど、こいつは横幅10センチ×高さ180センチほどの鉛色のプレートが6枚、並んで立っている。どうやらその鉛色のプレート自体が発熱体になっているようだ。
そしてパイプじゃなくプレートなんですごい薄型だ。奥行きは10センチほどしかない。そしてプレートの上の方には『CERA STORM』という文字が大きく浮かび上がっている。“CERA”というのは、おそらくセラミックのことだろうから、あ〜なるほどセラミックヒーターのストープなんだなと、この時点で理解する。
ようするにセラミックサウナですね、たま〜に中温サウナで見かけるヤツですよ。ただオレが見たことがあるサウナのセラミックヒーターは同じように薄型なんだけど、色は黒。そういう意味ではかなり時代もののセラミックヒーターで、セラミックなんて言葉が流行る前に作られたヤツなんたろうね? それで“電磁波”なんていう、その当時はコンバトラー的にもカッコいい名称をつけちゃったんだろうな〜。注意書きもそうとう昔のヤツっぽかったし。
さぁガン予防はともかく、電磁波サウナの正体があらかたわかったところでで、じっくりサウナに入る。正確な温度を室内の温度計で見ると85度。中温サウナですね。ただベンチが一段しかないんだよ、ココ。ストーブも薄型だし、どう考えても2段ベンチくらいにできそうなスペースがあるのに勿体ないと思いつつ、一段ベンチに座ってると、電磁波サウナ効果ってヤツなのか、汗はドンドン出てくる。もちろんサウナ室内は上に行くほど温度は高いんだけど、それとは関係ない輻射熱がこの電磁波サウナはかなり効果的に出てるようだ。
12分時計も砂時計もないんだけど、しっかり汗をかき体も充分温まったのを確認してから出る。浴室から脱衣所の時計が見えたので確認すると入ってた時間は10分。
ところで、今回のテーマとはまったく関係ないが、『CERA』という文字から、世良公則を連想してしまい、サウナに入ってる間ズ〜ッと頭の中で『あんたのバラード』がリフレインしていたことも書いておく。
さぁ問題はここからだ!! ここで冷たいシャワーをがなければ元も子もないんだが、サウナ室の目の前に立ちシャワーがあった。たまに銭湯のシャワーってお湯しか出ないで、水を浴びられないなんていう時があるんだが、しっかりお湯と水のハンドルが両方ついているんでホッとしつつ、水のハンドルを開放する。
出ました〜冷たい水ゥゥゥゥゥゥ!! いやいいぞいいぞ! 銭湯のカランの上についてるシャワーってシャワーヘッドの直径がせいぜい5センチくらいで、水圧もチョボチョボじゃない? 実際この銭湯もカランのシャワーはその程度だったのね。でもこの立ちシャワーのシャワーヘッドは、直径15センチは確実にあるデッカイヤツで、水圧も強烈! そんな強烈な水圧で水道水がジョバーッと出てくる。
これはけっこう水風呂なしでもどうにかなるかもしれない!