■連載/35歳から履く大人の靴選び
【人気ショップのスタッフがセレクトした大人のスニーカー3選】
大人に似合うシューズとは一体どんなものなのかを探る連載「35歳から履く大人の靴選び」。シューズ業界の最前線で活躍するクリエイターの方たちに、現在のお気に入りと、大人たちに履いてほしいおすすめのシューズを紹介していただく。今回登場するのは、「SKIT」代表の鎌本勝茂(かまもと・かつしげ)さん。貴重なヴィンテージやユーズドモデルから、人気の新作、レアな海外限定モデルまで幅広く展開している「SKIT」。様々なスニーカーを見て、履いてきた鎌本さんに、最近のお気に入り3足を挙げてもらった。
最近良く履いているのは、ナイキの『AIR FORCEⅠMID(エア フォースⅠミッド)』だそう。
鎌本さん:高校を卒業して、初めて自分が働いて稼いだお金で買ったのが、『AIR FORCEⅠ』なんです。ミッドカットで、カラーは白、スウッシュがジュエル、ストラップにNYCって入ったモデルでした。1997年だったと思います。当時はまだハイテクスニーカーが注目されていたので、『AIR FORCEⅠ』自体は流行ってはいなかったですね。高校生が制服に合わせて白のローカットを履いているってことはあったと思うんですけど、決してトレンドではなかったので、安く手に入れることができました。その後、2000年代の前半にプエルトリコとかウェストインディーズと呼ばれるモデルが発売されて『AIR FORCEⅠ』が大ブームになったのを、スニーカーが好きな方なら覚えているかもしれません。この1~2年は、ランニング系を履くことが多かったんですけど、そろそろいいかなって思い始めたのと、時代が2周ぐらいして『AIR FORCEⅠ』がまたカッコよく見えてきたんですよ。
スニーカーのトレンドにも、やはり“周期”のようなものがあるのだそう。
鎌本さん:繰り返している感じはありますね。定期的にバスケットボールシューズに注目が集まりますし。市場に出るのが早すぎたってことだと思うんですが、発売したときはすぐにセールになってしまったモデルが、数年経ってから値段が上がるってこともよくあります。当然ファッションの流行の影響もありますし。『AIR FORCEⅠ』や『DUNK(ダンク)』がもう一度ブームになるってこともあるんじゃないかと思います。