「墓じまいまごころパック」では、こうした墓じまいに関わるトラブルを回避できるサービスも提供している。遺骨は洗浄してから永代供養や手元供養に移行しやすいように、一部をパウダー化。九谷焼、大理石、カメオから選べる、小型の新しい骨壺に納めて自宅に届けてくれる。パックでは2個まで無料で提供。パウダー化や骨壺は希望しない場合には断ることもできる。
遺骨を部屋に置くことに抵抗を感じる人や、仏間がないので仏壇が置けないといった不満を解消するために、リビングでも違和感のないオリジナルの納骨家具や、花作家・坂本 裕美さんのアートフラワーによる供養セット(ホワイト藍、ピンクローズの2種類)もサービスにパッケージされている。位牌ではなく写真を置き、人目のあるところに骨壺を置くことに抵抗があるのなら裏側にそっと置くこともできる。
オプションでは、先に紹介した閉眼供養の僧侶の派遣や、墓石の一部も残せるよう古い石塔をスライスしてプレートにし、文字を刻んでアクリル板に入れるメモリアルプレートも。「回向(echo)」は自宅安置用のお骨カプセルで、黒御影石のカプセルに遺骨を入れて手元供養にしたり、小さいので外に持ち運ぶことも可能だ。
「お骨カプセルは、兄弟全員で遺骨を少しずつ分けて持っていたいと要望があったことから生まれた。お客様にカプセルの使い方をお聞きすると、お母様が好きだったレストランに一緒に連れていき、カプセルの前に好きだったワインを置いて陰膳のような使い方をされたり、亡くなった方が好きだったハワイに一緒に連れていったりなど、とてもいい話を伺っている。
仏間のない家も増えているので、仏壇という感覚ではなくリビングの一部に神聖な場所を作り、そこで対話ができるというご提案をしている。しかし一部でも手許に残すと、次の世代が対処に迷うので困るという方には、散骨ができるコースも用意している」(石井社長)