◆若手・女性商品開発者が打ち出す新商品の数々
旬へのこだわり、国産へのこだわり、ヘルシーへのこだわりの3つをテーマにした今年の新商品。若手・女性の開発担当者がそれぞれにこだわりと時間をかけて作り上げた。
○「サワラ西京焼きの四季満彩弁当」498円(税抜・以下同)
弁当類は昼食に加え夕食需要も多く、西友の惣菜部門で約20%を占める人気の高いカテゴリー。通常商品の価格設定は298円、398円と積み上げ式で作っていくそうだが、今回は売価を650円まで積み上げて作ったほど、旬の食材を満載している。若菜の中ではアッパーな価格帯の498円だが、中身を押さえながらもこの売価を実現。旬の食材、品目数の多い弁当といった顧客の要望を反映して、今後も季節に合った食材を使って展開する。
「旬のものを食べるのは体に良いと言われているが、この商品の最大の特徴は旬の食材を満載していること。春をイメージさせる、たけのこご飯と西京焼きにしたサワラを組み合わせた。ポイントは三点あり、ひとつめが素材の味を生かす薄味。製造上薄味に仕上げるのは難しいが自社工場で製造することで可能にした。ふたつめが多品目のおかず。9品目でバランスよく食べることができる。揚げ物を使用しないことでカロリーを抑え栄養バランスを考えた設計にしている。春を感じさせる華やかな彩りで、行楽にも利用できるよう、和え物、煮物、味ごはん、甘味としての煮豆を組み合わせた。自社工場で作った煮物をキット化し店舗に供給したことで店舗の作業効率を改善し、原材料費だけでなく全体のコストも抑えた」
○「バゲットサンド ハム&チーズ」「バゲットサンド エビ&アボカド」各298円
ヘルシーにこだわったバゲットサンド。関東先行で6月20日から扱う予定。サンドイッチ専門店「サブウェイ」の形状を店舗で扱いたいというのが開発の発端で、野菜たっぷりで鮮度感のある調理パンは西友では新しい試み。同種のサンドイッチはコンビニでも扱われているが、工場で作られているためここまでの鮮度感が出すのは難しく、差別化が図れる商品だと同社はいう。調理パン全体の売上は堅調に増加しており、西友では新たな顧客を獲得する重要な商品と捉えている。
「調理パン担当となってからは女性のお客様にも目を向けてもらえるよう自分でも食べたいと思う商品の開発を実践してきた。新商品は野菜のたっぷり入ったヘルシーで鮮度感のあるサンドイッチを提供するため、具材をパンにはさむ工程を店内厨房で行う。ボリュームのあるバゲットの中に隠れがちの野菜の鮮度感と量感を店舗で簡単に盛り付けるため、メインとなる具材とは別にマリネした野菜をキットで供給。マリネにすることで見栄えもよく量もたくさん挟むことができる。具材は女性に人気のエビ&アボカドと定番のハム&チーズ。バゲットは噛み応えがあり満腹感が得やすく、時間が経っても食感のいいものを選定した」