「名刺定年」とは、会社の名刺(社名・肩書き)が使えなくなったときに、仕事上の人間関係の多くが効力を失う現象を指す言葉だ。50代になると、役職定年や早期退職、出向など、会社の名刺を手放すきっかけが訪れる。
では、現在の会社を離れた後のキャリアを意識して、何らかの準備を既にしている40~50代の管理職はどれくらいいるのだろうか?
セカンドキャリア・インキュベーション協会はこのほど、45~59歳の正社員で課長クラス以上の管理職300人を対象に「会社を離れた後の人間関係」に関する実態調査を実施し、その結果を発表した。
調査結果1 会社を離れても続く関係は中央値2人。38.1%が「0人」
仕事上で月1回以上やり取りする相手は中央値20人(平均32.2人)となった。そのうち会社を離れた後も連絡を取り合うと思う人は、中央値2人(平均4.3人)だった。内訳は「0人」が38.1%、「1~2人」が19.1%、「3~9人」が27.8%、「10人以上」が15.1%となった。
※一部の大きな回答が平均を押し上げるため、代表値には中央値を用いている。続く人数の設問は、やり取りする相手を1人以上と回答した299人が対象だ。
調査結果2 「実力は社外でも通用する」と考える人の43.3%が、続く関係は2人以下
自分の実力・経験は今の会社の外でも通用すると答えた人は54.7%(とてもそう思う13.7%、やや思う41.0%)となった。ただしその164人のうち43.3%は、会社を離れても続くと思う人が2人以下だった。実力への自信と、それを届けるつながりの間に差がある。
調査結果3 約半数が、肩書きを外して自己紹介する機会は「ほぼない」
過去1年間に、会社名や肩書きを使わずに自己紹介する機会が「ほぼない」人は48.3%となった。会社の仕事関係以外の人から、経験や知識を頼りに相談や依頼を受けたことが「ない」人は54.3%。肩書きなしで自分の強みを説明する自信がない人も、48.0%にのぼった。
調査結果4 不安を感じながら何も行動していない人は、3人に1人
会社を離れた後のキャリアに不安を感じる人は62.0%となった。一方、その後に向けて現在取り組んでいることがない人は58.0%。両方にあてはまる人は全体の34.3%で、約3人に1人となった。
調査結果5 行動していない理由の最多は「特に理由はない」が46.0%
現在何も取り組んでいない174人に理由を聞くと、「特に理由はない」が46.0%で最も多くなった。「必要性を感じていない」が20.1%、「時間がない」が19.0%、「何から始めればよいかわからない」が16.7%と続いた。
参考:最も大きい不安は「収入」
不安を感じる186人に最も不安なことを聞くと、「収入が維持できるか」が44.6%、「次の働き口が見つかるか」が19.9%となった。さらに「居場所がなくなること」が12.9%、「人とのつながりがなくなること」が10.2%と続く。複数回答では、居場所の不安が29.0%、つながりの不安が25.8%となった。
<調査概要>
調査名:管理職の「社会資本」実態調査
調査の対象:全国の45~59歳の正社員、課長相当以上、現在の勤務先での勤続年数:5年以上、勤務先の従業員規模:100人以上の方
有効回答数:300人
調査方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査実施日:2026年9月29日(火)~2026年9月30日(水)
調査実施機関:株式会社ネオマーケティング(東証スタンダード上場)
出典元:セカンドキャリア・インキュベーション協会(SCIA)調べ(調査実施機関:株式会社ネオマーケティング)
構成/こじへい




DIME MAGAZINE




















