仕事の大変さや社内の人間関係など、会社員が入社して1年あまりの間にぶち当たる様々な「壁」。その経験を経て、入社1年目と2年目の社員では、就職継続意向がどの程度違うのだろうか?
エンはこのほど、同社が運営する社員のコンディション(調子)を定期的なアンケートで可視化し、離職リスクの早期発見と適切なフォローを支援するクラウドサービス『HR OnBoard』上で得られた入社1年目社員22,000名、入社2年目社員16,000名の回答から傾向を分析し、「入社1年目社員・入社2年目社員のコンディション変化」として発表した。
1:1年目終了時の就業継続意欲が中・低の社員の離職率は27.1%。意欲が高い社員の約1.8倍。(図1)
『HR OnBoard』では、入社1年が経過するタイミングで、今後の就業継続意欲を質問している。就業継続意欲が「高(働き続けたい)」人の、2年目の離職率は15.2%となった。一方で「中・低(どちらでもない、働き続けたくない)」人の2年目の離職率は27.1%で、「高」の約1.8倍となった。
2:2年目に「調子が悪い」社員の離職率は24.8%。「調子がいい」社員の約1.7倍。(図2)
さらに、『HR OnBoard NEXT』では、毎月「この1ヵ月はあなたにとっていかがでしたか?」と、その月の総合的なコンディション(調子)を質問している。
2年目の月次コンディションと離職率の関係を見ると、コンディションが「いい」人の離職率は14.4%となった。一方で、「悪い」人の離職率は24.8%と、「いい」人の約1.7倍となった。(※)
※「2年目の調子」は、『HR OnBoard NEXT』の月次アンケートにおける総合評価(1~5)の個人平均をもとに分類。全体平均の3.55以上を「いい」、3.55未満を「悪い」と定義。
3:1年目に就業継続意欲が高かった社員も41.4%が失速。失速の要因は「周囲との関係性」。中・低だった社員も、36.9%は持ち直す。意欲向上の要因は「上司の具体的な関与」。(図3)
1年目終了時の就業継続意欲別で2年目の調子を見ると、1年目終了時に意欲が高かった層でも41.4%が2年目に調子を崩していることがわかった。回答者のコメントを見ると、2年目では「感謝されない」「会話がない」「必要とされている感じがしない」といったコメントが多数寄せられ、承認と関係性の希薄化が不調を招いていることがうかがえた。
一方で、意欲が「中・低」だった層でも、36.9%が2年目に調子を取り戻している。こちらもコメントを分析すると、「上司の具体的な関与」がコンディションを持ち直すための鍵を握っていることがうかがえた。目標の明示、成長を促すフィードバック、改善への助言が、意欲を引き上げるきっかけになっている。
■解説(『HR OnBoard』企画責任者 神田 堅太氏)
「1年目に順調だった社員ほど、2年目のコミュニケーション不足で調子を崩しやすい」——今回の分析データは、従来の新人育成で見落とされがちだった盲点を浮き彫りにしています。
多くの組織が「1年目の壁」に注力する一方で、2年目以降の継続的なフォローの仕組み化には課題を抱えています。しかし、社員の意欲やコンディションは固定されたものではなく、周囲の関わり方次第で大きく変化するものです。順調な社員への継続的な承認はもちろん、躓いている社員への具体的で頻度の高いフィードバックなど、状況に応じた柔軟なアプローチが求められます。
わたしたちは今回の知見を活かし、コンディションの変化をタイムリーに捉え、個々の状態に応じた最適なアプローチを届ける仕組みづくりを、今後も強力に支援してまいります。
<調査概要>
調査方法 :入社1年目特化型パルスサーベイ『HR OnBoard』、入社2年目以降パルスサーベイ『HR OnBoard NEXT』に集まったデータを分析
調査対象 :『HR OnBoard』の利用者
有効回答数:入社1年目社員 22,000名、入社2年目社員 16,000名
出典元:エン株式会社
構成/こじへい




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