住民税を支払う時、筆者は口座振替ではなく請求書を送ってもらうようにしている。そこからコード決済アプリを使いたいからだ。この商売柄、コード決済アプリの機能の進化をチェックし続けなければならない。
その甲斐あって、筆者はコード決済アプリの諸機能の成り立ちについてかなり詳しくなったつもりだ。各コード決済アプリがどのような意図でどのような機能をリリースし、またそれに合わせたキャンペーンをどのように展開しているのか。
税金の支払いは、在住者であれば誰もがしなければならないこと。当然の話ではあるが、いつの時代も技術的進歩とは「当然の光景」の隙間に入り込んでくる。当然が当然でなくなり、そして当然でない光景がやがて当然になっていく。住民税をコード決済アプリで支払うというのも、まさにそのような流れで我々の生活に定着している。
この記事では、通常は4期に分割される住民税を毎回別のコード決済アプリで納付してみる……という仮定を立て、その通りに実行してみたい。すると、何が起こるのか?
「PayPayマネーライト」に注意!
住民税に限らず、税金の請求書にはバーコードが記載されている。
これをアプリに読み取らせると、そのまま請求額を支払う画面に移行する。あとは決済を完了するためのタップもしくはスライドをして、納付完了。字面で書けば、極めて呆気ないものだ。
ただし、コード決済アプリ毎にいくつか注意点もある。
たとえば、PaPay。税金のキャッシュレス納付にはもちろん対応しているが、PayPayの場合は残高にいくつかの種類がある。本人確認をしなくても利用できるが、現金への引き出しができないPayPayマネーライトはここでは厄介な存在だ。
・税金の納付書(固定資産税・住民税・自動車税等)のお支払いは、PayPayマネー、PayPayマネー(給与)、PayPayクレジットのご利用が可能です。
・PayPayクレジットからチャージした残高は「PayPayマネーライト」になり、一部の事業者や税金へのお支払いはできません。
(請求書払いについて PayPay)
PayPayクレジットを使った税金納付はできるが、PayPayクレジットからチャージした残高で納付はできない。正直、ややこしい! 現に、このあたりで大きな失敗をした人は少なくないのではないか。
PayPayにない機能を前面に押し出す楽天ペイ
一方、楽天ペイはそのような面でのややこしさはあまり見られない。
嬉しいことに、楽天ポイントを税金納付に回せるのだ。
2023年4月より全国の自治体で、請求書に印字されたQRコードによる地方税の納付が可能になりました。楽天ペイアプリも対応しており、全国の自治体で楽天ペイ残高・楽天ポイントを使った納付がご利用いただけます。
(楽天ペイの請求書払いとは 楽天ペイ)
その上で、楽天ペイは「納付の季節」に合わせたキャンペーンを他のサービスよりも大々的に打ち出していたりする。
2026年4月16日から6月一杯にかけて、楽天ペイは「税金・公共料金のお支払いは楽天ペイで! 抽選で楽天ポイント全額還元!」キャンペーンを実施した。抽選で100名に納付額相当の楽天ポイントを進呈するという内容だったが、これが自動車税や住民税の納付書が発行される時期に合わせたキャンペーンだったということは疑う余地はない。
「楽天ペイ」請求書払いは、自動車税や住民税などの税金、電気やガス料金など公共料金、通販などの請求書に記載されているバーコードやQRコードを「楽天ペイ」アプリで読み取り、「楽天キャッシュ」や「楽天ポイント」で支払いができる機能です。「今すぐ支払う」か「予約した日に支払う」を選択して支払うことが可能で、設定した支払日の前に通知を受け取ることができるため、残高不足を未然に防ぐことができます。
(「楽天ペイ」アプリ、「税金・公共料金のお支払いは楽天ペイで! 抽選で楽天ポイント全額還元!」キャンペーンを実施 楽天ペイ)
筆者がこれまでチェックしてきた経験から言うと、楽天ペイはPayPayを意識したような文章を容赦なく書く癖、というより習慣があるようだ。PayPayにはない機能を前面に押し出し、PayPayの名を出さずとも「楽天ペイはPayPayより機能的に優れている」と明確に主張している。
au PAYに幾度も救われた!
最後に取り上げるのは、au PAYである。
筆者は長年のauユーザーで、実生活でもPayPayとau PAYを場面毎に使い分けていたりする。au PAYの最大の持ち味は、「通信料金合算チャージ」だろう。チャージした分は、後日通信料金に含まれるという仕組みだ。
こうしてチャージした残高はau PAYマネーライトという種類に区分される。au PAYでも上述のPayPayと同じように、「マネー」と「マネーライト」が存在する。ところが、au PAYの場合はマネーライトでも税金納付に対応できるというアドバンテージを有しているのだ。
実のところ、筆者が住民税の支払いに利用してみた中で最も使い勝手が良かったのはau PAYである。筆者は海外旅行をする機会が多いのだが、いざとなったら請求書を渡航先まで携行し、通信料金合算の残高チャージをしてまとめて支払うことが可能だからだ。その仕組みに何度助けられたことか!
税金をコード決済アプリで納付する際は、それぞれのアプリの長所と短所を把握しながら間違いのないように事を進めるのが肝要である。
参考
請求書払いについて PayPay
「楽天ペイ」アプリ、「税金・公共料金のお支払いは楽天ペイで! 抽選で楽天ポイント全額還元!」キャンペーンを実施 楽天ペイ
文/澤田真一
ATMで現金引き出しも!クレカに代わるタイの決済手段「TAGTHAi Easy Pay」を試してみた
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