もはや「野球付きサマーランド」!? はじめて夏のベルーナで抱いた「涼しい」という気持ち
試合前、ベルーナドームに到着すると隣接する狭山スキー場のロッカー・更衣室を使用できたので、そこでインナーを水着に着替えた上で(※もちろん水着のみでの試合観戦はご法度なので、筆者(男性)は「上はユニ・下は水着の上で短パンを履き直したスタイル」で)、グッズと貴重品以外はロッカーへ預け、レフトスタンドへと乗り込む。
「スプラッシュ対象エリア」という今まで見たことが無かった表示の中、突き進み自席へ。チケットにもずぶ濡れ注意の文字が書かれている。一体これから何が起こるのか。
いざ試合開始。ライオンズの先発、左のエース・隅田がランナーを出しながらも初回を抑えた直後、
「ブワッ!!!」
スタンドの柵付近の放水装置から、「これはもうサマーランドか何かなのではないか???」という量の水が放たれた。比較的後方に陣取っていた私には、水が最高打点から落下する勢いが加わり、まるでスコールのような水が降ってくる。最初の一撃でユニフォームとTシャツには濡れていない部分が無くなった。水は今年復帰直後のネビンぐらいの破壊力を持っていた。
この日の所沢は日中最高気温34度。真夏のベルーナドームは毎年水分(補給)にいくらお金をかけても仕方ないと思って観戦に行く場所であったが、ここで初めて感じた感覚は「涼しい」というものであった。全く暑いと感じない。
放水タイミングは「守備イニング終了時」「攻撃での得点時」などであり、毎イニング必ず水を食らえるシステムになっている。一定間隔で水を浴び続けているからか、所沢なのに涼しい。
しかしこの日は放水しすぎたのか打線も湿ってしまい、好投手・ホークスの上茶谷を前に無得点が続き、なかなか攻撃でアツくなるポイントが発生しない。触れ込み通りイニング間の楽しいイベントでも水がぶっ放され降りかかってくる。そしてドームの隙間からは風がそよいてくる。するとどうなるか。徐々に寒くなってくるのだ。
となれば腹ごしらえと行きたいが、一定リズムで水がぶっかかるので座席でご飯を食べられそうな時間は限られている。これは盲点だった。因みに隣の席の方は、二重にも三重にも袋を重ねながら「銀だこ」のたこ焼を食べていた。恐らく歴戦の猛者である。
来年もこのイベントがあるなら「魅力的なスタジアムグルメは試合前に食べておくか、外周エリアに買いにいって食べてから席に戻る」ことをお勧めしたい。
6回を境にハイになる民衆、そして狂気のチャンステーマが発動。その時スタンドは・・・・・・
チャンスを作ってもなかなか点が入らないまま進む展開。3-5回ぐらいは少しスタンドの雰囲気はしっぽりしてきていた。そんな空気が変わったのは6回裏。
1アウトを取られてから滝澤・小島の連続ヒットで久々のチャンスらしいチャンスが到来。落ち着いていたスタンドの雰囲気が明るくなってくる。打席にはネビン。足元はびちゃびちゃ。
「光り輝く、日はまた昇る~」
チャンステーマ2、この足元環境でチャンステーマ2が発動したのである。この曲がかかると「民族大移動」とも言われるほど、外野のライオンズファンは自席を超え、左右へと移動を繰り返す。試合展開に溜まった想いと、濡れて開放的な気持ちがかけ合わさった状態で訪れた久々のチャンス、ハイになる民衆(レフトスタンド)にこれ以上ないチャンステーマだ。
足元環境最悪の中の「民族大移動」が2周ぐらいした頃、ライオンズファンの熱気は頂点に達していた。来年以降行く方は転ばないよう、是非擦り減ってない靴でお運びいただきたい。ライオンズ応援団はサービス精神旺盛なので、来年もチャンテ2が発動するかもしれないので怪我の無いように楽しもう。ここで1点も入らなかったこと以外は完璧な6回だった。
試合は進み8回裏。先頭の源田が出塁するも、バント失敗・ピッチャーゴロで2アウト。「もう今日は無理か・・・」と思うも束の間、スーパールーキー・小島の一撃は、どんよりとした空気を切り裂く、ライトスタンドへの逆転2ランホームラン。ずぶ濡れになったスプラッシュシートのファンがハイタッチをしあって喜ぶ。いつもの席ではハイタッチしないエリアの人とも「わー!!!」と叫びながら喜びを分かち合った。勢いそのままに9回は抑えの甲斐野が登板。登場曲の「勇気100%」がかかると、ライオンズファン達とともに気づけば曲に合わせてぴょんぴょんジャンプしていた。甲斐野がしっかり締めて試合終了。最後の追いスプラッシュをしっかり食らった。
童心に帰っていたがここで我に返る。このままではどう考えても帰れない。再び狭山スキー場の更衣室で着替える。先人の知恵のおかげで着替えフルセットとバスタオルを持って行ったことが功を奏し、頭がびちょびちょであること以外は一旦家に帰れる状態になった(※ドライヤーは無かったので気を付けよう!)。試合後のイベントへと戻り、頭がある程度乾いた状態で空いている西武線に乗車し、家路へと着いた。帰宅後の風呂は今年一番気持ちよかった。
【まとめ】スプラッシュシートを体験した身として来年以降乗り込む皆さんにお伝えしたいこと
・交通手段に問わず、風邪をひかないように着替え・バスタオルは持参するが吉!
(試合後はある程度芋洗い状態になるけど)現地に更衣室がある!
・食事をする場合は、自席での(ペットボトルを除き)飲み食いは結構高難度かも!?
・電子機器を座席に持ち込むなら防水処理は厳重に!カメラ構えている猛者いたけど!
・試合中に思った以上に冷えることもあるのでご注意を!
・ジャンプや横移動系の応援歌・チャンテに備えて、裏がすり減ってない靴で行く方と◎
・そのままでは公共交通機関に乗れないほど濡れるので、着替えてから帰るべし!
・注意事項をたくさん書きましたが、しっかり準備していけばこんなに楽しいイベントはありません!!!ライオンズが勝っていれば喜びも2倍!!!
今回体感したライオンズの新たな夏の風物詩・スプラッシュシートは、酷暑問題がついて回る夏のベルーナへの起死回生の策であった。これを楽しみきれるかどうかは、とにもかくにも「準備」にかかっている。これを読んで興味を持っていただいた読者の皆さんには(実施される場合)ぜひ来年のベルーナドームスプラッシュシートに足を運んでいただきたい。きっとそこには、通常の観戦では得ることのできない体験、常識を「打破」する体験が待っているはずだ。
文/とく
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