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AI/DX推進担当者の9割が社内主導のAIプロジェクトで停滞や頓挫を経験、つまずきのポイントは「設計力」と「推進人材」

2026.09.07

AI活用が企業経営の重要なテーマとなるなか、社内でAIを導入・内製化し、継続的に成果へつなげていくには何が必要なのだろうか。単に新しい技術やツールを導入するだけでは解決できない「行き詰まり」のポイントは、どこにあるのか気になるところ。

TWOSTONE&Sonsは、従業員300名以上の企業で、全社的にAI/DX推進に取り組んでいる(社内に推進の専任担当・部門がある、またはAIプロジェクト・内製開発を実際に進めている)経営層・AI/DX推進責任者111名を対象に、企業のAI内製化に関する「限界」の実態調査を実施したので、結果をお伝えしよう。

多くの企業が「競合他社にAI活用で後れを取ること」に危機感

「Q1. あなたは、お勤め先のAI活用への対応について、競合他社や業界全体の動きと比べ、危機感を感じることはありますか。」(n=111)と質問したところ、「かなりある」が35.1%、「ややある」が59.5%という回答となった。

「Q2. Q1で「かなりある」「ややある」と回答した方にお聞きします。AI活用への対応について、どのようなことに危機感を感じていますか。(複数回答)」(n=105)と質問したところ、「競合他社にAI活用で後れを取ること」が69.5%で最多に。

「業界全体の変化に自社が対応できないこと」が62.9%、「AI人材・デジタル人材を確保できないこと」が61.9%で続いた。

AI活用・AIプロジェクト展開状況は「全社的に活用・運用している段階」が24.3%、一方9割以上が社内主導のAIプロジェクトで「停滞・頓挫」を経験

「Q3. あなたのお勤め先では、AI活用・AIプロジェクトが現在どの段階まで進んでいますか。最も進んでいる取り組みについてお答えください。」(n=111)と質問したところ、「全社的に活用・運用している段階」が24.3%、「複数部署・業務へ展開している段階」が22.5%という結果に。

「Q4. あなたのお勤め先では、社内主導で進めたAI活用・AIプロジェクトが、期待した成果や規模に至らず、途中で停滞・頓挫した経験はありますか。」(n=111)と質問したところ、「数回ある」が55.9%、「何度もある」が31.5%となった。

「Q5. 社内主導で進めるAI活用・AIプロジェクトにおいて、特に足踏みや行き詰まりを感じやすい段階を教えてください。(複数回答)」(n=111)と質問したところ、「AI活用の目的・テーマを決める段階」が57.7%で最多に。

想定以上に重要だったことは「AI活用の戦略・構想の設計」が約6割

「Q6. AI活用・AIプロジェクトを進める前には十分に認識できていなかったものの、実際には重要だったと感じたことを教えてください。(複数回答)」(n=111)と質問したところ、「AI活用の戦略・構想の設計」が58.6%。

「実装・開発を担う人材の確保」が45.9%、「戦略・構想を実装計画に落とし込むこと」が43.2%で続いた。

停滞・頓挫の背景として不足していたもの、「経営課題・業務課題をAI活用につなげる力」が58.8%で首位

「Q7. Q4で「何度もある」「数回ある」「一度だけある」と回答した方にお聞きします。社内主導で進めたAI活用・AIプロジェクトが停滞・頓挫した背景として、お勤め先で不足していたと感じるものを教えてください。(複数回答)」(n=102)と質問したところ、「経営課題・業務課題をAI活用につなげる力」が58.8%、「AIの実装・開発を担える人材」が50.0%という回答となった。

続いて「Q8. Q4で「何度もある」「数回ある」「一度だけある」と回答した方にお聞きします。AI活用・AIプロジェクトの停滞・頓挫によって、お勤め先で生じたことを教えてください。(複数回答)」(n=102)と質問。

「プロジェクトや投資が縮小・凍結された」が56.9%、「本格導入や全社展開の時期が遅れた」が55.9%、「現場でAI活用への不信感や抵抗感が高まった」が53.9%という結果に。

自社の人材・体制だけでは難しい領域で約6割が「AI戦略・活用構想の設計」に直面

「Q9. 現在または今後、AI活用・AIプロジェクトを進めるうえで、お勤め先の人材・体制だけで対応することが難しいと感じる領域を教えてください。(複数回答)」(n=111)と質問したところ、「AI戦略・活用構想の設計」が58.6%、「AIツール・技術の選定」が54.1%、「AIの実装・開発」が47.7%という回答となった。

最期に「Q10. Q9で「特に難しいと感じる領域はない」「わからない/答えられない」以外を回答した方にお聞きします。Q9で回答した領域について、お勤め先だけで対応することが難しいと感じる理由を教えてください。(複数回答)」(n=110)と質問。

「経営・事業・業務とAI技術の両方を理解できる人材がいないから」が53.6%、「複数部門を横断して推進・調整する体制がないから」が45.5%、「AI技術や市場環境の変化が速く、社内だけでは追随しにくいから」が43.6%という回答となった。

まとめ

今回は、従業員300名以上の企業で全社的にAI/DX推進に取り組む経営層・AI/DX推進責任者111名を対象に、企業のAI内製化に関する「限界」の実態調査を実施した。

その結果、94.6%が競合他社や業界全体の動きと比べてAI活用への危機感を抱いており、91.9%が社内主導のAIプロジェクトで停滞・頓挫を経験していることが明らかに。

まず、危機感の中身は「競合他社にAI活用で後れを取ること」が69.5%で首位となった。AI活用・AIプロジェクトの進捗は「全社的に活用・運用している段階」が24.3%で最も多いことが判明。

足踏みや行き詰まりを感じやすい段階は「AI活用の目的・テーマを決める段階」が57.7%でトップとなり、想定以上に重要だったこととして「AI活用の戦略・構想の設計」が58.6%で挙がった一方、「AIに関する技術・ツールの選定」は37.8%にとどまった。

停滞・頓挫の背景では「経営課題・業務課題をAI活用につなげる力」の不足が58.8%で突出し、生じたこととしては「プロジェクトや投資が縮小・凍結された」が56.9%で最も多く挙がっていた。

さらに、自社の人材・体制だけでは対応が難しい領域は「AI戦略・活用構想の設計」が58.6%、その理由は「経営・事業・業務とAI技術の両方を理解できる人材がいないから」が53.6%でトップに。

本調査から、企業のAI活用が一部では全社展開の段階まで進む一方で、社内主導のプロジェクトが途中で停滞・頓挫している実態が浮かび上がった。

つまずきの所在はAIツールや技術そのものよりも、経営課題を起点に戦略・構想を描き、それを実装計画へ落とし込む上流の設計工程をはじめ、AI推進の各工程に見られ、停滞は投資の縮小・凍結や現場の抵抗感にも波及している。

また、企業が抱える課題は、AI戦略・活用構想の設計だけでなく、経営課題との接続、実装・開発、プロジェクト推進など複数の領域にまたがっている。

自社に足りない機能を見極めたうえで、外部の知見を組み合わせながら推進体制をどう組み立てるかが、これからのAI内製化を左右する論点となるのではないだろうか。

調査概要
調査名称:企業のAI内製化に関する「限界」の実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー」の企画によるインターネット調査
調査期間:2026年8月10日~同年8月12日
有効回答:従業員300名以上の企業で、全社的にAI/DX推進に取り組んでいる(社内に推進の専任担当・部門がある、またはAIプロジェクト・内製開発を実際に進めている)経営層・AI/DX推進責任者111名
出典:「TWOSTONE&Sons」
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない。

出典元
https://twostone-s.com/

構成/Ara

昭和63年生まれ。最新のトレンドを横断的に紹介するオールラウンド系ライター。編集プロダクションでの書籍制作や、男性向け美容・健康WEBマガジンでのライター経験を経て、現在は最新ファッションアイテムを中心に執筆活動を展開中。

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