止まらない人口減少と東京への一極集中。こうした中、地方企業の経営者たちはどのような課題を感じ、また、競争力を維持するためにどのような企業努力を重ねているのだろうか。
アデコはこのほど、地方企業の経営者および役員500人を対象に「首都圏の企業との競争力格差やデジタル技術活用」に関する意識調査を実施し、その結果を発表した。
本調査では、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)以外の都道府県の企業を「地方企業」と定義している。
1. 地方企業の経営者および役員の半数以上が首都圏の企業と比較して競争力格差を感じると回答
地方企業の経営者および役員500人に対し、「貴社は、首都圏の企業と比較して、競争力の格差を感じていますか」と質問したところ、58.2%(291人)が「感じている」と回答した(「感じている」25.4%、「どちらかといえば感じている」32.8%)。
2. 競争力格差を感じている経営者および役員のうち、約4割が「首都圏への人財流出による人手不足」が要因と回答
首都圏の企業と比較して競争力格差を感じると回答した地方企業の経営者および役員291人に対し、「格差の要因について、当てはまるものをすべて教えてください」と質問したところ、35.4%が「首都圏への人財の流出による人手不足」と回答した。東京一極集中の是正に向けた動きが進む一方、地方企業の経営層は首都圏への人財流出によって競争力に格差が生まれていると考えていることがわかった。
3. 地方企業が競争力強化のために注力している領域は、「人財採用」がもっとも多い
地方企業の経営者および役員500人に対し、「現在、貴社が競争力強化のために注力している領域を教えてください」と質問したところ、もっとも多く挙げられたのは「人財採用」(54.4%)となった。この結果から、地方企業では、事業強化やデジタル技術の活用よりも、人手不足への対応を優先していることがうかがえる。
実際に、経営上の課題としては、全体の60.0%が「人手不足」と回答している。特に地方企業においては、しっかりと人財を確保することで、事業拡大やデジタル技術活用、既存事業の強化といった次の成長投資に踏み出せることが考えられる。
4. 地方企業の半数近くがAIなどのデジタル技術を導入していないと回答
地方企業の経営者および役員500人に対し、「貴社における、AIなどのデジタル技術の導入・活用状況を教えてください」と質問したところ、46.2%(231人)が「導入していない」と回答した(「未導入だが、今後導入・活用を予定している」27.8%、「導入しておらず、導入・活用の予定はない」18.4%)。
人手不足への対応や業務効率化および生産性向上の実現において、AIなどのデジタル技術を活用することは必須となっているが、多くの地方企業では依然としてデジタル技術の導入が進んでいないことが伺える結果となった、
5. 地方企業でAIなどのデジタル技術の導入・活用が進まない要因は、「デジタル技術の導入・活用を推進する人財の不足」
AIなどのデジタル技術を導入していないと回答した地方企業の経営者および役員231人に対し、「貴社で、AIなどのデジタル技術の導入・活用が進んでいない理由は何ですか」と質問したところ、もっとも多く挙げられたのは「デジタル技術の導入・活用を推進する人財がいない/不足している)」(27.3%)、次いで「デジタル技術の導入・活用を推進する人財を育成する仕組みがない/不足している)」(26.8%)、「費用負担が大きい」(26.4%)という結果となった。
上位2つはいずれもデジタル人財に関する課題であり、地方企業においては外部人財の活用やアウトソーシングの活用、行政による支援など、人手不足のなかでもデジタル技術をしやすくなるサポートが有効であると考えられる。
<調査概要>
調査対象:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県以外の都道府県の企業の経営者および役員
サンプル数:500人
実査担当会社:楽天インサイト株式会社
実施時期:2026年5月1日~5月7日
出典元:アデコ株式会社調べ
構成/こじへい




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