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日本企業の8割がAI投資を拡大するも、成果を実感している企業は1割止まり

2026.08.24

アクセンチュアは、日本を含む世界20か国で実施した最新調査「Pulse of Change」の結果を公表。

日本企業の多くがAIへの投資を積極的に拡大している一方で、その投資を全社的なビジネス成果の創出へと結びつけられている企業は依然として限定的である実態が明らかになったので、詳細をお伝えしよう。

日本企業のAIへの投資意欲は依然として高いものの、全社的なビジネス成果を実感する企業は限定的

「今後12か月でAIへの投資を拡大する」と回答した日本の経営層は78%にのぼり、グローバル平均(82%)と遜色ない水準にある。

一方で、AI活用によって全社的かつ持続的なビジネス成果を、「すでに実現できている」と回答した日本の経営層は13%にとどまり、グローバル平均(23%)を下回った。

AI関連の取り組みが経営会議に報告できるレベルの定量的成果を生み出すことについて、「十分または高い自信がある」と回答した日本の経営層は48%で、グローバル平均(55%)には届いていない。

日本の従業員がAIの効果を実感できている度合いは、グローバル平均から大きく劣後

「AIによって生産性が向上した」と回答した日本の従業員は57%にとどまり、グローバル平均(81%)を大きく下回りっていた。「特に変化はない」との回答も37%にのぼっている。

AIツールの導入後に仕事の満足度が高まったと感じている日本の従業員は48%で、こちらもグローバル平均(71%)との差が大きく開いていた。

AIによる職務や役割の変化が進むなか、自身のスキル習得について、「企業によるリスキリング(学び直し)には頼れず、自力で行う必要がある」と考える日本の従業員は50%にのぼり、グローバル平均(45%)を上回った。

AIは日本企業の人材・組織戦略にも大きな影響を与えており、経営層の多くが対応の難しさを認識

AIを使いこなせる人材の獲得や育成に難しさを感じている経営層は64%にのぼり、グローバル平均(62%)を上回った。AI活用を推進するうえで、適切な人材の確保と育成が引き続き重要な経営課題となっていることがうかがえる。

AIの影響で若手人材(エントリーレベル職種)に求められるスキルが変わると考える経営層は87%に達し、グローバル平均(85%)を上回った。

一方で、AI活用を前提とした、新たな若手向けの職種を創出する可能性が高いとした経営層は60%で、グローバル平均(73%)を下回っている。また、若手人材の採用を増やす意向を示した経営層も41%にとどまり、グローバル平均(52%)に届いてない。

まとめ

日本企業の多くがAIへの投資を積極的に拡大している一方で、その投資を全社的なビジネス成果の創出へと結びつけられている企業は依然として限定的である実態が明らかに。

さらに、AIによる生産性向上だけでなく、仕事の満足度や、企業によるリスキリング支援への期待においてグローバル平均を下回っており、AIの価値を十分に引き出すための組織変革と人材投資が課題であることが示された。

技術そのものだけでなく、人材と組織を一体的に再設計できるかが、今後の企業成長を左右する重要な鍵となりそうだ。

■アクセンチュア株式会社 執行役員 Lead – Talent, Japan 本徳 亜矢子 コメント

企業のAI投資を持続的な成果へと結びつけるには、技術の導入や個々の従業員の試行にとどまらず、人の役割や仕事、組織のあり方までを変えていく必要があります。

日本企業のAI投資意欲はグローバルと遜色ない水準にある一方、その投資を全社的な成果や従業員一人ひとりの実感につなげる点では、なお課題が残されています。

この差を埋めるために日本企業に求められるのは、AIによって実現すべき価値を明確にし、その実現に向けて、人・AI・ビジネスが相互作用しながら共進化し続ける仕組みを構築し、企業能力として確立することです。

また、これを従業員一人ひとりの自助努力に委ねるのではなく、企業が学びや役割移行を支える環境を整えることが、AIへの投資を持続的な競争力へと転換する鍵となります。

■アクセンチュア株式会社 常務執行役員 Lead – AI and Data, AIセンター長 博士(理学) 保科 学世 コメント

日本企業のAI投資意欲は世界と遜色ないにもかかわらず、全社的な成果を実感できている企業も、生産性や働きがいの向上を実感できている従業員も、世界水準を大きく下回っています。

この差は、技術の優劣ではなく、「技術を人と組織にどう組み込むか」の差だと考えています。AI投資を成果に変える鍵は、システム・業務・人という三つの要素を一気通貫で動かし、なかでも人の判断と創造性が活きる場所を意図的に設計し直すことにあります。

単純に仕事を削るのではなく、AIを前提に「一段上の仕事」へと引き上げること。リスキリングを個人任せにせず、学び続けられる環境を組織として用意する、人を中心に据えた変革こそが、AI投資を持続的な成長へと変えていきます。

■調査について

アクセンチュアの最新調査「Pulse of Change」は、20か国・19業種を対象に、C-suite(経営層)3,000名と従業員3,000名に対して実施。日本では、経営層と従業員それぞれ100名から回答を得ている。調査期間は2026年4月から6月まで。本調査は、変化を引き起こす要因や変化への備えの状況、AIや生成AIといった先進技術とその人材への影響など、事業環境の現状を明らかにすることを目的としている。

Copyright (C) 2026 Accenture. All rights reserved. Accenture and its logo are registered trademarks of Accenture.

関連情報
https://www.accenture.com/jp-ja

構成/Ara

昭和63年生まれ。最新のトレンドを横断的に紹介するオールラウンド系ライター。編集プロダクションでの書籍制作や、男性向け美容・健康WEBマガジンでのライター経験を経て、現在は最新ファッションアイテムを中心に執筆活動を展開中。

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