2026年9月11日(金)~9月30日(水)[※一部企画は10月末まで]、仙台市内にて開催される大人気ジャズ漫画『BLUE GIANT』とコラボしたイベント「The Homecoming of BLUE GIANT」。
主人公・宮本 大が青春時代を過ごした仙台という街の魅力に触れることができる大型企画で、メイン会場となる仙台駅前の商業施設「E BeanS(イービーンズ)」を中心に、仙台・宮城を代表する人気店とのコラボ企画を展開している。
本企画を主催するのは、「仙台駅前 E BeanS(イービーンズ)」を運営する株式会社エンドーチェーン。1928年に創業した仙台の老舗企業だ。
長年、地域に愛され続けてきた地元を代表する企業、株式会社エンドーチェーンが今回、なぜ『BLUE GIANT』のコラボイベントを企画したのか。同社4代目社⾧・遠藤大樹さんに本イベントにかける想いや今後の展望について話しを伺った。

遠藤大樹(えんどう・だいき)さん
1991年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、住友商事に入社。国内外のリテイル事業の運営や経営基盤の構築、マーケティング業務などに従事。2024年8月に家業である株式会社エンドーチェーン4代目社長に就任した。
オール仙台の企画で街づくりに貢献したい
「我々エンドーチェーンは、2015年以降、アニメやアイドルなどのコンテンツと一緒に何かを創り上げることを積極的に行ってきました。
そんな中、有名なバーチャル・シンガーとの企画に携わった際、我々はもちろん、企画を体験したファンの方、地域の方、関係者の方々など、立場を超えて多くの方が心から喜んでくださる姿を目の当たりにしました。その時、『こうして関わる人みんなが喜べる取り組みは、街のためになるのではないか』と思いました。
そこで早速、仙台にゆかりのある作品で仙台の人たちと仙台のために企画する座組みを考えはじめたのですが、真っ先に頭に浮かんだのが、私自身も大好きな作品『BLUE GIANT』でした」
仙台出身の主人公・宮本 大が活躍する『BLUE GIANT』は遠藤さんの愛読本。一番に思いつくのは必然だった。

とはいえ、『BLUE GIANT』の関係者に知り合いがいたわけでも、仕事上の付き合いがあったわけでもない。どこに相談すればよいのかも分からないなか、いろいろな方を頼りながら糸口を探し、ようやく『BLUE GIANT』のライツを管理する小学館集英社プロダクションの担当に辿り着いたという。
「幸い、まずは企画のお話を聞いていただけることになり、ご担当者と東京でお会いする機会をいただきました。今回の企画の意図や趣旨をまとめた企画書を持って、とにかく後悔のないように、自分の想いを全てぶつけました。
それで仙台に帰ってきたわけですが、多くの関係者が携わる作品ですので、先生をはじめ、小学館、小学館集英社プロダクションの皆さんにどう受け止めていただけるかは、まったく分かりませんでした。お返事をいただくまでは、不安でしたね」
首都圏の大企業のような潤沢な予算を用意できる訳でもないなかで、ただただ大好きな作品で仙台を盛り上げたいという、遠藤さんの“熱量”だけで動き出した企画。
「約2ヶ月後、OKのご連絡をいただいた時は、本当にうれしかったですし、正直、ホッとしましたね。ただ、ここからが本当の始まりです。託していただいた以上、しっかりとカタチにしなくてはならないと思いました」
プレゼンの時点では、参画する地元企業はまだ決まっていなかった。それでも、過去に地元企業とともに別企画を実現した経験から、今回も企画の意図をきちんと伝えていけば、共鳴してくれる企業はきっとある。遠藤さんには、そんな自信があったという。
企画が動き出してからは、自ら一社一社に企画の意図や趣旨を伝え、結果として10社の地元企業が参画するにいたった。地元企業だからと言って全てとパイプがある訳ではない。知り合いの伝手を頼り、時には問い合わせフォームにメールを送り、そうして一社ずつ共鳴者を増やしていったというから、遠藤さんの熱量は本物だ。
「自信はありました。仙台のためにという想いを持って動けば、一緒にやろうと言ってくださる方は必ずいると。
初めてこの企画をプレゼンしてから約1年、本当に多くの関係者の方々と、数え切れないほど打ち合わせややり取りを重ねながら、一つずつ形にしてきました。E BeanS(イービーンズ)ではこれまでにも数多くのイベントを実施してきましたが、これだけの規模の企画をゼロから立ち上げることは、そう多くありません。
これだけ多くの方に関わっていただいた以上、中途半端なものにはできないというプレッシャーはあります。ですが、最初は自分の頭の中にしかなかったものが、皆さんに力を貸していただきながら、実際に形になった。それは素直にうれしいですね」
ソフト面から街づくりを担いたい

呉服店からスタートしたエンドーチェーンは、スーパーマーケットへと発展し、1997年に商業施設「仙台駅前 E BeanS(イービーンズ)」が誕生。当時の流行であるギャル系ファッションブランドを集約した東北随一のトレンド発信拠点として確固たる地位を築いた。その後、2015年にアニメ・漫画・ゲーム関連商品の専門店「アニメイト」が出店。
これをきっかけにファッションからポップカルチャーへと転換し、現在に至っている。今では大小さまざまなイベント、展示会を年間200回ほど実施しているという。
そんな中でも本企画は、今まで経験したことのないスケールの主催イベント。困難を承知で挑む理由は、遠藤さんが志す次世代の街づくりにほかならない。
「創業した呉服店をエンドーチェーン1.0とした場合、スーパーマーケットが2.0、ギャルが3.0、アニメ・漫画・アイドルが4.0というアップデートになるのですが、私が4.0のまま永遠に居続けるわけにはいきません。必ず5.0にしなくてはならない。
ただ、4.0なくして5.0には到達しないので、4.0を進化させる必要があります。そうして考えたのが、エンドーチェーンが常に大切にしてきた地域の活性化をより深めること。
私が考えるエンドーチェーン5.0は、4.0で培ったアニメ・漫画・アイドルとの企画力を、イービーンズという館の中だけで完結させず、街全体の魅力やにぎわいづくりに繋げていく段階です。
今まで『E BeanS(イービーンズ)』内で完結していた施策でも、皆さんと共有して広げるほうが街のためになるのではないかと。デベロッパーさんがハード面を作るのであれば、我々はソフト面から街づくりを担いたい。
局地的な盛り上がりでも、そこから拡大して、仙台全体の活性化につなげたいと思っています」
点と点を紡ぐストーリーテラーの役割を担いたい
長きにわたり仙台の変遷を見続けてきたエンドーチェーン。その独自のあゆみがあるからこそ実現できる次世代の街づくりを通して、今後、どのような未来を思い描いているのだろうか。
「仙台を『選ばれる街』にしたいですね。観光地として「行きたい」と思われることはもちろん、企業からも「仙台で何かやってみたい」と思われる街にしたい。人にも企業にも、新しいことを考えたときに「仙台」という街が自然と選択肢に入る。そんな状態をつくりたいです。
『仙台といえば牛たん』『仙台といえば笹かま』ということは誰でも想像は付くと思います。しかし、『仙台の街だからこそできるもの』というのはまだ確立できていないと思うんです。
仙台には、おいしいものや観光スポットはもちろんですが、仙台出身者の作品やアーティスト、アイドルなど、仙台にゆかりのある素晴らしいコンテンツが数多く存在します。それら点と点を紡げるような、ストーリーテラーのような役割をエンドーチェーンが担えればうれしいと思っています。
仙台だからこそできる取り組みをわかりやすくカタチにして、『仙台と一緒に創るとおもしろいよね』と誰からも思ってもらえるように覚悟を持って突き進みます」
街の未来をもっとおもしろくしたい。そんな想いが詰まったオール仙台のイベント「The Homecoming of BLUE GIANT」。ぜひ足を運んで、その熱量を体感してほしい。
イベント概要
〇会期:2026年9月11日(金)~2026年09月30日(水)
※スタンプラリーおよび一部連動企画は10.31(土)まで開催
〇会場:仙台駅前イービーンズ 3階イベントスペース
仙台市青葉区中央4-1-1
※スタンプラリーおよび一部連動企画は市内数カ所で展開
〇入場料:無料
〇営業時間:10:00~20:00(展示最終入場 19:30)※物販は20:00までご利用いただけます。
〇主催・企画:株式会社エンドーチェーン
【アクセス】
〇電車でお越しの方
【JR】仙台駅西口から徒歩2分 / 【地下鉄】仙台駅「南2」出口から直結
〇車でお越しの方
【東北自動車道】「仙台宮城IC」から約15分
〇特設サイト:https://www.e-beans.jp/bg2026/
※イベント実施時期・開場時間・内容は変更の可能性があります。
※会場の混雑状況によっては、入場を制限させていただく場合がございます。
取材・文/オビツケン 撮影/江藤大作




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