令和8年熊本地震では車内に避難している人もいる
2026年7月28日に熊本県熊本地方を震源とする地震があり、同県宇城市と氷川町で震度7を観測。報道を聞くと、自宅にいられなくなった家族が車内に避難しているケースもあるという。
たしかに、クルマの中はプライバシーが守られ、この夏、40度に迫る酷暑の中でもエアコンを効かせることができ、災害時の命綱ともなるスマホの充電もOK。オーディオのラジオから情報収集も可能だ。TV機能があれば、映像とともに最新情報を入手することもでき、クルマが無事という前提ではあるものの、家族の緊急避難場所になりうる。
避難所が開設されても、停電でエアコンが使えるか分からず、とくにペットと避難せざるを得ない家族にとって、避難所にペット連れで屋内に入れるかは微妙だ。2016年の熊本地震の際にも、ペットと車内に避難した人は多いと聞く(一部の動物病院がペットの避難所として機能したという例もある)。

車内避難ではエコノミークラス症候群に注意
しかし、車内避難には上記のメリットがある一方、注意したい点もある。それがエコノミークラス症候群だ。車内のシートに長時間座り続けていると、足や下半身に血液のかたまり(血栓)ができ、それが血流に乗って肺の血管(肺動脈)につまり、胸の痛み・呼吸困難・循環不全などをきたす可能性があり、発症すると命にかかわることがあるのだから注意が必要だ。それは前後席を問わない・・・。
エコノミークラス症候群の回避策としては、水分をとり、マメに車外に出て軽い運動する・・・といったことが推奨されているが、ここではモータージャーナリスト/防災研究家の立場から、災害時の車内での過ごし方について提言したい。
愛車がフラットアレンジに対応していれば車内をベッド化できる
まず、愛車がフラットアレンジできるかの確認である。多くのミニバンは2-3列目席をアレンジすることで大人が真っすぐに横になれるベッドスペースを作り出すことができる。ミニバンに乗っている人なら百も承知だろう。
一方、軽自動車、SUV、ステーションワゴンなどに乗っている人は、大人が真っすぐに横になれるベッドスペースを作り出すことができないのだろうか。そんなことはない。
例えばハイトワゴンタイプのスズキ・ハスラーは前後席をアレンジして純正アクセサリーのリラックスクッションを用いればフラットなベッドスペースをアレンジできる。下の画像のように身長172cmの筆者でも、真っすぐ横になることができるのだ。フロントプライバシーシェード、リヤプライバシーシェードを用意すれば、外から車内が覗けなくなり、プライバシーが守られる。
もちろん、軽自動車でもホンダN BOXのような両側スライドドア完備のスーパーハイト系になれば、さらに広大で天井の高いベッドスペースのアレンジが可能になる。車中泊車としても人気の理由だ。
純正アクセサリーに車中泊用のマットやシェードが用意されていることもある
SUVも同様だ。スバル・フォレスターを例に挙げると、後席を倒し、純正アクセサリーのリヤシートバックエクステンションを用いて荷室と一体化させればフラットなフロア長は約1850mmに達し、そこにこれまた純正アクセサリーの車中泊マットを敷けば車中泊が快適にできるベッドスペースが誕生する。さらにウィンドウシェードも用意され、フロントガラス、前後席左右、リヤクォーターガラス左右、リヤガラスの8枚セットであればすべてのウインドーを覆うことができるのだ。
電動車の一部にはAC100V/1500Wコンセントが用意され電源車になりうる
また、電動車(BEV、EV、PHEV)の多くの車種にはAC100V/1500Wコンセントが用意され、車内外で1500Wまでの家電品を使うこともでき、湯沸かしポットでお湯を沸かし、簡易電子レンジで食べ物を温めることも可能。車内での避難生活をより便利にしてくれるというわけだ。




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