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ChatGPTやGeminiの名前が当たり前に使われるほど、AI業界の盛り上がりは明らかだ。一方、別の観点でも好調ぶりは確認できる。そのひとつが、AI企業の好業績を受けて株価も上昇している点だと、ニッセイ基礎研究所の前山裕亮さんが指摘する。
「AI企業はアプリ・モデル開発のメガテックとAIインフラに大別されます。前者は伸びが鈍化、後者は世界的に高騰中です」
背景にあるのが、メガテックによるデータセンターへの投資だ。
「設備の根幹を担う半導体やメモリー、電子部品の需要が急拡大しています。かつてのAI銘柄は期待感先行と言われましたが、現在は設備投資に伴う業績拡大として、実需を伴う形で上昇しています」
日本のAIインフラ企業は、特にその恩恵にあずかっている。
「かつてのiPhoneの中身がそうだったように、今やデータセンターの部品は日本製品がひしめきあっているのです」
ゴールドラッシュでは、ツルハシを売った人が一番儲かった──この話になぞらえると、AI時代で〝ツルハシ〟を売っているのが、日本のAIインフラ企業なのだ。
キオクシア

NAND型フラッシュメモリを発明した東芝の半導体メモリー事業を継承する形で2017年に分社・独立し、19年に社名変更。SSDも手がける世界最大級の専業メーカー。
主な事業
●PC・データセンター向けSSD

個人のPCから企業のデータセンターまで、規模を問わずSSDを手がけている。
●民生機器向けフラッシュメモリ

スマホやタブレット、テレビなどの民生機器に加え、車載分野でも幅広く使われるメモリー製品を展開している。
直近四半期の売り上げがほぼ倍に

売上収益は2025年度第3四半期まで増減していたが、第4四半期で前期比約2倍の1兆29億円に急伸。販売単価が2倍以上に上昇したことが要因だ。
2026年以降株価は急激に上昇

キオクシアは2024年12月18日に上場し、初値は1440円だった。しばらく横ばいだったが、25年9月頃から上昇を始め、26年4月を境に急騰。6月に10万円の壁を突破した。
〈HIT’S RULE〉AIへの設備投資拡大による需要急増で売り上げは倍増。高値でメモリー製品を販売でき、利益率が安定していることも業績急拡大を支えています。(副編集長・千葉)
村田製作所

京都に本社を置く電子部品メーカー。スマートフォンや自動車、家電、データセンターなど幅広い分野に向けて電子部品を製造・販売し、2026年時点で92.7%という高い海外売上比率が特徴。
主な事業
●サーバー・データセンター向けMLCC
●スマートフォン向け高周波モジュール
●モビリティー向けコンデンサー・センサー
直近3か月で約3倍に株価が急騰

直近1年は微増傾向だったが、2026年4月を境に急上昇。AI業界の拡大が続く限り、MLCC需要が高水準を維持するとの見方が評価を支えている。
〈HIT’S RULE〉主力商品の積層セラミックコンデンサー(MLCC)は世界トップシェア。AI設備への積極投資によるMLCCの需要拡大で急成長を遂げています。(編集長・石﨑)
ソフトバンクグループ

孫正義氏が率いる企業グループ。携帯電話事業に加え、AI関連企業への投資を積極展開。半導体設計大手Armや米OpenAIの株式を保有するほか、データセンターへの投資も行なっている。
主な事業
●AI関連企業への投資(Arm、OpenAIが中心)
●AIインフラ関連への投資(発電所・データセンターなど)
●通信・インターネット(国内事業)
2025年6月を境に株価は急上昇

2025年6月から10月にかけて大きく上昇。OpenAIの企業価値拡大への期待が背景だ。その後下落したが26年4月、OpenAIのIPO観測の高まりで再び急騰した。
〈HIT’S RULE〉AI投資事業に舵を切ったのは大きいですね。保有株の資産価値は上がっていますし、特にOpenAIはIPOへの期待で評価が押し上げられています。(編集・田尻)
取材・文/桑元康平=すいのこ 編集/千葉康永
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