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原油価格の高騰で減益となる建築会社は6割超に、事業継続への影響を懸念する企業も

2026.07.15

不透明な中東情勢や円安によって、建築資材などの価格高騰が建築業界に大きな影響を与えている。当事者である建築業界の関係者は、この状況をどう見ているのか? レバレジーズが運営するエッセンシャルワーカー向けキャリア支援サービス『レバジョブ』は、中東情勢に伴う建設資材の価格高騰を受けて、建設会社の経営者や関係者に『事業および雇用への影響に関する実態調査』を実施して結果を公開した。それによれば資材価格高騰で6割超えの建設会社が減益を見込んでおり、事業継続に影響する懸念の声があったという。

資材価格高騰で事業継続への影響を懸念する企業も

中東情勢の緊迫化に伴う原油価格高騰が事業に与える影響については、「資材不足による工期の遅延が発生している」(50.7%)が半数以上でもっとも多かった。それに「資材価格の高騰」(43.6%)や「現場コストが予算を超過している」(43.1%)が続いた。取引先からの資材の供給制限や納期遅延は、「すでに具体的な制限があった」(19.6%)や「納期の延期や数量の制限を要請された」(32.0%)など入手困難な状況が発生していることもわかった。

26年度の業績予想は、6割以上の建設会社が「大幅に減益見込み」(9.3%)、「やや減益見込み」(56.4%)と回答。事業継続の影響でも「すでに事業継続が困難な状況にある」と回答した企業は6.7%で、「1年以内に重大な影響が出る」と回答した企業は約半数だった。資材価格の高騰で、事業の先行きに不安感が広がっていることも浮き彫りになった。

約6割が原油価格の高騰が従業員に影響と回答

原油価格高騰が従業員に与えている影響では、「大きな影響が出ている」(19.6%)と「一部で影響が出ている」(36.4%)を合わせた約6割が影響を感じていた。発生している影響では、「賞与の見送り・減額」(36.5%)や「採用難・欠員補充ができないことによる人手不足の深刻化」(34.9%)が上位だった。採用の影響は、「特にない」(36.0%)がもっとも多い回答だったが、「提示年収を上げられない」(28.4%)というコスト面の課題があり、さらに「会社説明会や面接のオンライン化」(16.9%)など環境変化に応じた柔軟な手法を取り入れる動きもあるという。

価格転嫁を半数以上が実施・交渉中と回答

資材価格の上昇分を発注者である施主への見積価格に反映しているかについては、「実施している」(17.3%)と「現在、進めている」(34.7%)を合わせた半数以上が価格転嫁に取り組んでいた。価格転嫁を進める理由は、7割以上の企業が「業界全体で値上げの動きがあるから」(70.9%)」と回答しており、建築業界全体で価格見直しの理解が一定程度進んでいるようだ。見積価格に反映することを実施できていない理由では、「交渉によって取引を失うリスクが怖いから」(28.9%)がもっとも多かった。建設業界は、多重下請け構造の影響があり、価格交渉が難しいケースもありうる。レバレジーズの事業責任者は次のようにコメントしている。
「建設資材価格の高騰により、多くの建設会社が収益面や事業継続に不安を抱えている実態が明らかになりました。特に6割以上の企業が減益を見込んでいる点や約半数が「1年以内に事業継続へ重大な影響が出る可能性がある」と回答している点から、経営環境の厳しさがうかがえます。一方で価格転嫁については、半数以上の企業が実施・交渉中と回答しており、業界全体で適正価格への理解は徐々に進みつつあることも分かりました。
建設業界は、発注者・元請・協力会社など多くの事業者が関わる構造上、立場によって価格交渉の進めやすさに差が生じやすい側面もあります。賞与や採用活動への影響も少なからず見られます。建設業界の持続的な成長のためにも、適正な価格転嫁や取引環境整備について、業界全体で継続的に議論していくことが重要となるでしょう」
今回の調査では、原油価格高騰が建築業界に大きな影響を与えていることが改めてわかった。建築業界特有の事情で見積価格へ上乗せすることも簡単ではなさそうだ。特に中小事業者は、取引関係への影響を懸念して十分な価格転嫁が難しいケースもありそうだ。円安も相まってコスト上昇への対応は避けられないが、現在の状況を見ていると、その課題を解消することはなかなか難しそうだ。

『原油価格の高騰が建設業界に与える影響に関する調査』概要

調査対象:中東情勢に伴う原油価格の高騰の影響を把握している建設会社の経営者・関係者
調査期間:2026年5月7日~2026年5月10日
有効回答数:225名
調査方法:インターネット調査
調査主体:レバレジーズ
実査委託先:GMOリサーチ&AI
https://levjob.jp/

構成/KUMU

30年以上暮らした東京から実家に戻った地方在住フリーライター。得意分野は、ゲーム、アニメ、マンガやIT&デジタル関連など。自宅でリモート取材や自宅作業が増えたので、20年以上ぶりにフル自作PCを作成して活用中。最近の取り組みは、実家で発掘したセガマークⅢ以降の昭和から平成のゲーム機が動くか点検すること。

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