ファイントゥデイ『ウーノ オールインワンシャンプー』は、今年春の発売以来、支持を集め、メンズヘアケア市場で存在感を高めてきたヒット商品。
しかし、その誕生までの道のりは決して平坦ではなかった。メンズヘアケア市場で、新たな価値を打ち出すために同社が挑んだのは、従来の常識にとらわれない商品開発と小売店を巻き込んだ立体戦略。
ユーザーの潜在ニーズをどう掘り起こし、ヒット商品へと育て上げたのか。プロジェクトに携わった挑戦者たちに迫る──。
『ウーノ オールインワンシャンプー』をヒットに導いた挑戦者たち

細井万梨子(ほそい・まりこ/右)
生活者の隠れた悩みを深掘りしてチームの目線を統一、ニッチなニーズをマスへと発展させる戦略を描き出した。
小嶋あゆ美(こじま・あゆみ/中央)
男たちの〝ガシガシ洗い〟に着目。摩擦から髪と頭皮を守るため、洗うたびに泡が増殖する画期的な処方を開発。
淀川奏太(よどかわ・そうた/左)
異例の早さで現場営業を巻き込み、新機能の魅力を「お店の客単価アップと新規客獲得」と変換して提案した。

ファイントゥデイ『ウーノ オールインワンシャンプー』 シャンプー、トリートメント、スカルプケア、ベースデザインの4機能を持つ。ボリューム・スマートの2種。各1650円(編集部調べ・480ml)
男性の葛藤から見えた新シャンプーへの道筋
全国の浴室では毎晩、男性たちの〝悪癖〟が繰り広げられている。力を込め、力任せに髪や頭皮をこする〝ガシガシ洗い〟だ。商品開発部の小嶋あゆ美が話す。
「確かに、思いっきり髪を洗うと、1日の疲れも落ちるようで気持ちいいですよね。でも強い摩擦は髪や頭皮にダメージを与えます。強くこすると髪の毛と毛根の細胞を傷つけますし、脂を取りすぎると頭皮が皮脂を過剰に分泌して毛穴が詰まる原因にもなるんです」
なんとこの習慣、〝薄毛予備軍〟への入り口だったのだ!
事の発端は『ウーノ』というブランドが誕生した1992年にまでさかのぼる。ブランドマーケティング部の細井万梨子が話す。
「例えば男性のスキンケアやメイクは今でこそ当たり前のものになっていますが、これらは過去、感度が高い層にしかニーズがないニッチなものでした。これをマス=一般的なものに変えたブランドが『ウーノ』だったんです」
わかりやすいのがオールインワンのスキンケアだ。化粧水→美容液→乳液とステップを踏む方法は男性にはハードルが高かった。そこで同ブランドは『ウーノ クリームパーフェクション』を投入、手軽さが支持され男性のスキンケアは一気に大衆化した。これがウーノのアイデンティティであり、勝ち筋でもあったのだ。
そんな中、同社は2024年頃から、シャンプーの市場に新たなシーズがある、と考えはじめた。細井が説明する。
「当時、若年男性がメンズシャンプーの市場から少し離れているという課題がありました。その理由を探ると、複雑な本音があったんです。多くの男性が、将来の髪や頭皮への不安を抱え、ケアの必要性は感じていました。でも、いざ売り場で『スカルプ』と書かれた商品をレジへ持っていくのは気恥ずかしいし、その恐れを認めたくもない、という気持ちもあったんです」
調査によれば、未来の髪に不安を抱いている男性の7割超がケアを「できていない」と回答。ギャップの存在が明らかになった。
「一方でケアをするとしても、手間をかけたくないという思いも強かった。ならば、多くの男性に手に取っていただけるオールインワンシャンプーをつくれないか、と考えたんです」
これまでもメンズ美容カテゴリを醸成してきたウーノ
男性の「知らない」や「面倒くさい」を当たり前習慣に変換!

2016 『ウーノ クリームパーフェクション』

これ一つでケアが完了する手軽さや肌がベタつきにくい使用感で、スキンケアに対するハードルを大きく下げた。
2019 『ウーノ フェイスカラークリエイター』

塗るだけで肌の悩みを自然に隠す。メイクに対する男性のハードルを下げ、新たな身だしなみ習慣として定着させた。
2026 『ウーノ オールインワンシャンプー』

未来の髪と向き合うことに「面倒くさい」「まだ早い」と思っている男性の心に寄り添い、新たな美容習慣を創出。




DIME MAGAZINE













