最近は食品値上げのニュースが多く、中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格の上昇がガソリン代や電気・ガス代にも波及しており、日常的な支出が増加して家計へ影響が広がっている印象だ。転職サービス『doda』などを提供するパーソルキャリアが運営する調査機関『Job総研』は、278人の社会人男女に『2026年 賃上げの意識調査』を実施して結果を公開した。
『Job総研』は2024年にも物価・賃金に関する調査を実施しており、その時は働きやすさよりも賃上げを求める声や昇給が物価上昇に追いついていない不安、年収水準に対する納得感の低さなどの声が多くあったという。今回の調査では、賃上げと働きやすさの改善のどちらを希望するかや現在の賃金・働き方への不満や避けたい働き方、2026年度の昇給見込みなどを性別と役職別に調べている。
働きやすさよりも7割が賃上げと回答
2026年度は「賃上げ」と「働きやすさの改善・維持」のどちらを希望するかについては、「賃上げ派」が70.5%で過半数を占めた。「断然賃上げ」が29.9%、「賃上げ」が15.1%、「どちらかといえば賃上げ」が25.5%という内訳になった。働きやすさの改善や維持よりも賃上げ希望と回答した人の理由では、「生活費が高いから」が66.3%で最多だった。
賃金への不満では物価上昇に追いついていないがトップ
現在の賃金に対する不満では、「不満がある派」は65.1%で過半数を占めた。内訳は「とても不満がある」が11.2%、「不満がある」が21.2%、「どちらかといえば不満がある」が32.7%だった。賃金に不満ありと回答した人の理由では、「物価上昇に追いついてない」が64.6%で最多だった。2位以下では「昇給額が小さい」(54.1%)や「昇給機会が少ない」(39.8%)といった昇給に関する不満が上位になった。
一般社員がもっとも賃金に不満
賃金に不満がある派の男女別では、男性が63.2%で女性が68.2%という結果になった。女性の方が不満を抱いているようだ。賃金に不満がある派の役職別では、一般社員が68.9%、課長クラスが63.2%、係長クラスが60.0%、主任クラスが57.2%、部長クラス以上が54.2%だった。一般社員がもっとも賃金に不満を感じているようだ。
67.7%が2026年度の昇給見込みがあると回答
2026年度の昇給見込みでは、「見込みがあると思う派」は67.7%で過半数を占めた。内訳は「とても見込みがあると思う」が9.4%、「見込みがあると思う」が19.8%、「どちらかといえば見込みがあると思う」が38.5%だった。「2026年度に昇給見込みがあると思う派」の男女別では、男性が70.7%で女性が62.6%という結果になった。男性の方が昇給を見込む割合が多いようだ。
避けたい働き方のトップは「休みが取りづらい」
現在の働き方に関する不満では「不満がある派」は54.3%で、内訳は「とても不満がある」が11.5%、「不満がある」が14.0%、「どちらかといえば不満がある」が28.8%だった。半数以上が不満を感じていることがわかった。避けたい働き方では、「休みが取りづらい」が58.3%で最多だった。それに「転勤がある」(51.1%)、「ノルマ・プレッシャーが大きい」(47.1%)が続いた。
この調査では、働きやすさの改善や維持よりも賃上げを優先したいと考える人が多かった。賃上げを望む人は7割を超えており、物価に収入が追いついていないと感じている人も多かったので、生活費の高さや将来に向けた貯蓄など日常生活に直結した不安が賃上げを望む声が多くなった要因といえそうだ。賃金に不満を持つ人は6割を超えていたが、一般社員の不満が大きかった。男女別でも女性の方が賃金に不満を感じている人の比率が高く、立場による感じ方の違いも浮き彫りになった。
企業の賃上げの動きは広がりつつあると言われているが、物価上昇の影響で消費マインドは低下しており、賃上げが進んでも生活の豊かさを実感できない状況は今後も懸念される。物価上昇に連動した処遇の見直しやプロセスに対する納得感ある賃上げなどが、従業員のモチベーションや人材確保で重要になっていきそうだ。
『Job総研「2026年 賃上げの意識調査』概要
調査対象者:現在就業中の「JobQ Town(ジョブキュータウン)」登録者
調査条件:全国の20代~50代の男女
調査期間:2026年3月29日~2026年3月31日
有効回答数:278人
調査方法:インターネット調査
https://jobsoken.jp/info/20260420/
構成/KUMU







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