近頃よく見聞きする「カジュアル面談」という言葉。求職者と企業が気軽に話し合い相互理解を深め合う機会として転職活動の現場で広がりつつあるが、では、ハイクラス層は「カジュアル面談」に何を求めているのだろうか?
uloqoはこのほど、カジュアル面談を受けた経験のある転職者934名を対象に「年収帯別の意識差」に関する比較調査を行い、その結果を発表した。
ハイクラス層はカジュアル面談を、「入社意思を最終確認する場」
年収800万円以上の層において、面談改善によって「非常に高い入社意欲(第一志望群)」を持っていたはずだと回答した割合は44.0%にのぼり、全体平均(31.8%)や他年収帯(400-600万:25.5%)と比較しても突出している。ハイクラス層はカジュアル面談を、単なるカジュアルな場ではなく、入社に向けた「確認の場」として捉えている。そのため、面談で十分な対話がなされないことの、企業の損失は極めて大きいといえる。
面談内容が離脱の要因に。役職者が面談を担当しても求められる情報を提供する必要あり
年収が高くなるほど、経営層・役員(21.3%)や現場マネージャー(40.7%)が面談を担当する割合が高くなる。しかし、ハイクラス層が求めているのは、公開情報で確認できる「会社全体のビジョン」や「事業概要」ではなく、より踏み込んだ企業の実態についてだ。
調査では、ハイクラス層の43.3%が「自分のスキルがその組織でどう成長・貢献できるかの提案」を求め、34.0%が「組織が直面している課題」を求めていることがわかった。経営層が語る広範なビジョンと、候補者が求める「具体的な貢献イメージ」が、必ずしも一致していないという構造的な課題が浮き彫りになった。
面談設計の改善で「86.7%」のサイレント辞退は防げるという伸び代
志望度が下がった経験を持つハイクラス層に対し、「面談の質が高く、現場の課題を深く議論できていたら入社していたか」を尋ねると、86.7%(可能性があった:42.7%、非常に高かった:44.0%)が入社の可能性があったと回答した。スカウトや面談設定に多大なコストをかけた後、面談1回の「設計の不備」で候補者が離脱することは、採用難といわれる現代において大きな損失といえるだろう。
■担当者コメント
今回の調査は、ハイクラス層ほど事前の期待値が高い一方で、企業側がその熱量に応える『対話の質』を提供しきれていない現状を浮き彫りにしています。年収800万円以上の候補者が求めているのは、定型的な会社説明ではなく、自身の専門性をどう活かし、組織の課題をどう解決できるかという具体的な対話です。
企業側が『まず会うこと』に終始し、候補者のキャリアに正対した提案を欠くことは、本来獲得できたはずの優秀な人材を自ら手放すことと同義です。個々の専門性に即した『戦略的提案』を通じて、候補者と建設的な対話を行う姿勢こそが、今の採用市場で選ばれるための必須条件と言えます。
<調査概要>
調査名称:カジュアル面談実態調査
調査対象:過去に転職経験のある20代~70代 男女
有効回答数:934名(男性766名・女性168名)
調査方法:インターネット調査
調査期間:2026年2月19日~2026年2月28日
調査主体:株式会社uloqo
出典元:株式会社uloqo
構成/こじへい







DIME MAGAZINE
















