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脱炭素はここまで進化!社員食堂、人事評価、専用アプリ…脱炭素を浸透させた企業の共通点

2026.05.14

脱炭素社会に向け、日本は2050年までにCO2を排出実質ゼロにする目標を掲げている中、各企業の取り組みが活発化している。例えば、東京都では持続可能な社会の実現に向けた脱炭素アクション「HTT(電力をHへらす・Tつくる・Tためる)」を展開しており、都内企業も取り組みを強化している。

取り組みを強化するには、いかに社員が自分ごととして率先して取り組めるかどうかにある。

今回は、社員が自ら率先して脱炭素のアクションを行うことをうまく促している好事例を3つ紹介する。

1.MIXI

株式会社MIXIは2026年3月より、東京都のHTT推進の一環として、社員食堂で都内産食材を活用した地産地消メニューの提供をスタートした。社員は「食べるだけ」でタイパよく、脱酸素に貢献できる仕組みだ。

ライブエクスペリエンス事業本部の渡邉芳郎氏は、「HTTを推進するにあたって、社内報などを含めた従業員へのアナウンスだけでは効果が薄いと感じ、彼らに自発的に参加してもらうため、手法について検討を重ねました」と話す。

そうして導き出された手法は、社員食堂でのメニュー提供。特徴は「タイパ」の良さだ。そのこだわりとは?

「『ランチタイム』に電力削減アクションを付加する形であれば、社員は時間を割かずに済み、身をもって体験してもらうことができるのではないかと考えました。そこで『地産地消』における、“輸送、冷凍・冷蔵のエネルギー削減”というメッセージを社員食堂エリアに掲出し、社員はそれを目にした上でメニューを選べる仕組みにしました」

「東京都 清瀬市産のかぶを使用し、『かぶとさつま揚げの煮物』として提供。産地直送の新鮮なかぶは煮物にすることで、本来の甘みを引き出すことができ、初日は1時間程度で品切れとなる好評ぶりでした。味わいの良さや品切れの状況も相まって、社内の話題化にもつながりました。またエネルギーの削減について、社員が自分ごと化への入り口に立ってもらうことができたと考えています」

●30代の女性社員の声
「社内食堂のメニューが環境アクションにつながると言われ、気になって食べてみたのですが、今までで一番おいしいかぶでした。鮮度が違うと野菜もここまでおいしくなるのかという気づきが、地産地消とエネルギー削減の両得の意味合いを考えさせられるきっかけになったと思います」

ランチタイムをうまく活用すること、「おいしさ」を実感できる点などが、アクション創出のハードルを下げるポイントと言えそうだ。

2.メンバーズ

「脱炭素アクション」について検討する株式会社メンバーズの社員

DX現場支援事業を展開する株式会社メンバーズは、ビジョンにて気候変動を中心とした社会課題解決への貢献を掲げており、2023年4月に「脱炭素アクション」プロジェクトを立ち上げた。自社と取引先企業の脱炭素への取り組みを推進し、取引先企業へのサービス提供品質の向上を図るため、社員一人一人に脱炭素意識を浸透させ、日々の業務での実践を目指している。

「脱炭素アクション100」として、日々の業務の中にある脱炭素につながる行動をリスト化したものを全社に展開し、実行を促している。


【脱炭素アクション100の例】

〇サステナブルWebデザインや、ツールを活用した効率的なデジタル運用による炭素削減とビジネス成果最適化
・画像使用量の削減や、画像の最適化
・UI・UX、アクセシビリティの改善

〇デジタル先端技術を活用した炭素削減とビジネス成果最大化の両立
・顧客ビジネスのDX推進
・サスティナブルな商品/サービス訴求による販売促進、消費者の態度/行動変化を促す企画/プロモーション


2023年4月1日の開始以来のアクション完了総数は、2026年3月末時点で約3万件。2025年度の実績は対2023年度比で8倍という。

脱炭素DX研究所管轄室 マーケティングGのマネージャー 山田麻由氏はアクションを社員に促す工夫について次のように話す。

「アクションが社員のメリットになるよう、人事評価制度に組み込んでいます。アクションの実施件数に合わせ加点される仕組みで、上限はありますが、数が多いほど加点量が増えます」

取り組む社員からはどんな反響があるのだろうか。

「知らなかっただけで、実は日常的に取り組めているものもある、こんなことも脱炭素に繋がっている、という気づきが起きているとの声があります。最初は難しいと感じるアクションもあったようですが、行動しているうちにポジティブに感じられるようになり、自ら意識的に活動を広げるようになった社員が多いように感じています」

2026年度は、「脱炭素」にとどまらず、社会課題解決につながる「ソーシャルインパクト」を生み出すアクションへと取り組みテーマや内容をアップデートする予定だ。

3.NTTドコモビジネス

従業員参加型エコアクションチャレンジ「ONE TEAM CHALLENGE」

株式会社NTTドコモビジネスは2023年度から「ONE TEAM CHALLENGE」と題して官民連動、企業横断プロジェクトを主催している。一人ひとりのエコアクションを起点に、脱炭素の取り組みを加速させる「従業員参加型エコアクションチャレンジ」だ。

本プロジェクトが生まれた背景は、同社がサステナビリティ領域で企業を支援する中、従業員の意識・行動変容が十分に進んでいない課題が多く見られたことにある。個人の環境行動の実践と成果を可視化し、環境問題を自分ごととして捉えるきっかけをつくること、そして企業や業界の枠を超えた連携を通じて社会全体の行動変容につなげていくことを目的とする。

ビジネスソリューション本部の担当 川野佑斗氏は、参加者からの声について次のように話す。

「参加者は、専用アプリ内で、日常生活において取り組めるエコアクションを選び実践すると、それによるCO₂削減効果を数値として可視化できます。そこため『何となく良いことをしている』ではなく、『自分の行動がどの程度、環境に貢献しているかを理解できた』という声が多く聞かれました」


【エコアクションの例】
・エレベーターの代わりに階段を利用する
・マイボトル・マイカップを利用する
・冷房の温度を下げる代わりにクールビズ
・暖房の温度を上げる代わりにウォームビズ
・リモートワークを実施する
・リユース品・リサイクル品を購入する
・徒歩や自転車で移動する
・瓶・缶・ペットボトルを分別して捨てる
・紙をリサイクルや古紙回収に出す


振り返り会の様子

各個人の実践のみで終わらせず、脱炭素の輪を広げていくことを目的に、参加者同士が交流できる交流会を開催しているのも注目だ。

プロジェクトの次回開催は未定だが、今後はイベント運営や参加企業・自治体との対話を通じて得た知見を踏まえ、企業活動や社会に経済価値を生み出す、より実践的な取り組みを検討しているそうだ。

脱炭素を促進するには、一人一人の意識と行動変容の積み重ねが欠かせない。3事例からは、そのことを軽んじてはならないことを改めて実感できた。今後は、さらなるアクション促進のアイデアに期待したい。

取材・文/石原亜香利

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Web業界からライターに転身し独立。メディアのコラム記事執筆や、Webの知識を活かしたSEOライティングを通じ、IT、ビジネスからライフスタイル、グルメまでわかりやすく面白く役立つ情報を読者視点で伝えることを心がけている。

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