2019年の働き方改革関連法の施行以降、日本の働き方は大きく転換した。時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得義務化、勤務間インターバル制度の導入、フレックスタイム制度の拡充などによる、長時間労働の是正や柔軟な働き方が着実に進展してきたといえる。特にコロナ禍を経て、テレワークの活用も広がった。
こうした働き方改革による変化は、現場で働くビジネスパーソンの「働きやすさ」や「負担軽減」への実感につながっているのだろうか?
ALL DIFFERENTおよびラーニングイノベーション総合研究所はこのほど、ビジネスパーソン1,200人を対象に「働き方への価値観の変化」に関する意識調査を行い、その結果を発表した。
社会の変化に伴う業務・働き方への影響、「なし」が45.5%。影響の1位は「働く時間の変化」
まずは、社会や職場全体の変化に伴い、自身の業務や働き方に影響があったものは何か質問した。結果、「特に大きな影響はない」と回答した割合が最も高く、45.5%が回答した。
受けた影響としては、「働く時間の変化(残業、勤務時間、拘束時間など)」が24.8%でトップとなり、次に「人手不足による業務負荷の増加」(18.4%)、「業界の変化に伴う業務量・業務スピードの変化」(16.9%)が続いた(図1)。
5年間の働き方に対する考え方・価値観、約4割が「変わった」、約6割が「変わっていない」
次に、この5年で自身の働き方に対する考え方や価値観は変わったか質問した。結果、「大きく変わった」は12.9%、「ある程度変わった」は29.6%となり、約4割が変わったと感じていた。
一方、「あまり変わっていない」は33.3%、「全く変わっていない」は24.2%となり、約6割が変わっていないと感じている結果となった(図2)。
働くうえでの負担の変化、「変わらない」約半数、「増えた」約4割、「減った」約1割
次に、社会や職場全体の働き方の変化により、働くうえでの物理的・精神的負担はどう変わったか質問した。
結果、働くうえでの負担が「変わらない」と回答した割合が49.8%となった。一方、「物理的・精神的負担がともに増えた」が16.6%、「主に物理的負担が増えた」が7.8%、「主に精神的負担が増えた」が15.2%となり、何かしらの負担が増えたと回答する割合は約4割の結果となった。
他方、「物理的・精神的負担がともに減った」は10.7%となった(図3)。
「人手不足による業務負荷の増加」あった人、約8割が物理的または精神的な負担の増加を実感
社会や職場全体の変化に伴い、業務や働き方に影響を受けたとする項目ごとに、働くうえで物理的・精神的負担の変化を感じている人の割合がどれほどか分析した。
結果、影響を受けた項目として「人手不足による業務負荷の増加」と回答した人は、「物理的・精神的負担がともに増えた」と感じる割合が45.2%、「主に物理的負担が増えた」は14.0%、「主に精神的負担が増えた」は20.4%となった。約8割の人が何かしらの負担増加を感じており、この割合は他項目に比べて最も高くなった。
影響を受けた項目として「働く場所の変化(テレワーク/出社頻度)」と回答した人は、「物理的・精神的負担がともに減った」と感じる割合が30.5%と他項目に比べて最も高くなった。
影響を受けた項目として「コミュニケーションの変化(テレワーク/出社頻度)」と回答した人は、「主に精神的負担が増えた」と回答する割合が25.4%と、他項目に比べて高くなった(図4)。
理想の働き方、1位は「プライベートと両立しやすい働き方」、約4人に1人が回答
ここまで、社会や職場全体の働き方の変化や、負担への実感について質問した。ここからは、今後理想とする働き方について見ていく。
今後理想とする働き方は何かを質問したところ、1位は「プライベートと両立しやすい働き方」(24.8%)となった。次に、「休息をしっかり確保できる働き方」が19.4%といた(図5)。
理想の働き方をするうえでの職場の障壁、1位は「業務過多や人手不足」で3割が回答
次に、理想の働き方をするうえで、今の職場ではどんなことが障壁となると思うかを質問した。
結果、1位は「業務過多や人手不足」(31.5%)となり、次に「特に障壁はない(現状に満足)」が29.9%、「業務の特性(出社・対面が必要な場面が多いなど)」が14.1%と続いた(図6)。
会社に求める職場環境や制度、1位は「給与・待遇の充実」
最後に、今後会社に求める職場環境や制度を質問した。
結果、1位は「給与・待遇の充実」で、34.3%が回答した。次に「協働・コミュニケーション(チームの連携、上司部下の良好な対話)」(21.2%)、「休暇制度の柔軟性(有休取得のしやすさ、特別休暇など)」(18.3%)と続いた(図7)。
構成/こじへい







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