「森永ラムネ」といえば、筆者が子供の頃から慣れ親しんできたお菓子のひとつである。
水色のプラスチックのボトルに入っており、口に入れるとシュワっと溶け、爽やかな甘さのあるお菓子だ。幼少の頃はよく食べたものだが、大人になるにつれて食べる機会は減っていった。
しかし、数年前からそんなラムネを大人が食べている場面によく出くわすようになったのだ。パウチに入ったラムネを知り合いが食べていたり、差し入れにいただいたりもした。
気がついたら「森永ラムネ」は大人が食べるお菓子に進化していたのだ。一体いつの間に?
今回はそんなラムネの進化を探るべく森永製菓株式会社広報担当の小山内裕亮氏に話を聞いた。
2013年秋頃、なぜか売上が伸び始めた
1973年に「食べるラムネ」として誕生した「森永ラムネ」。子どものおやつの定番として世の中に広く浸透している。そんな森永ラムネが大人向けのアイテムとして進化したキッカケはなんだったのだろうか?
森永ラムネは発売から長い間、売上はいい意味で横ばいだったという。「優等生な商品」という立ち位置だったんだとか。
しかし、2013年秋頃からじわじわと、ボトル型の森永ラムネの売上が伸びてきたのだ。
「社内でも最初は『なぜ?』と、売上が伸びている理由が分からず、調べてみたのです。すると、SNSで『お酒を飲む時に食べると二日酔いになりにくい』というようなことが書かれ、話題になっていたことが分かりました」(以下「」内、小山内氏)
さらに、2015年には「森永ラムネは集中したい時にいい」と話題になり、さまざまなメディアで取り上げられたという。
どちらも森永製菓からの発信ではなく、消費者がそのような効果があるようだと考え話題にし始めた結果、売上につながったというのだから面白い。
“大人のお菓子”として注目されるように
ブドウ糖を90%配合する森永ラムネは “大人のお菓子”として、2013年に話題になって以降、徐々に注目を集めるようになっていった。
その流れを受けて森永製菓は大人向けのラムネ商品を開発。しかし、手応えは得られなかったという。
「2015年にはウコンを配合した『ラムネのチカラ』を、2017年には大人の女性に向けた『スパークリングラムネ』など“大人向け”の商品を発売しました。しかし売上は伸び悩みました」
2018年にパッケージを一新
売上が伸びないことに悩んだ挙句、森永製菓は2018年にデザインを一新。パッケージの見た目を、従来の容器と同じ水色をベースにし、アクセントも同じ赤色を使用したのだ。
「ひと目で子供の頃に食べたラムネを彷彿とさせ、姉妹商品だと認識できるようなデザインのパウチパッケージを採用しました」
さらに、ラムネの大きさも通常のラムネの1.5倍の大きさに設定。大人でも食べ応えのあるサイズ感にした。
この戦略は消費者のニーズに合っていた。
「発売後、当初の年間販売計画数量を1カ月足らずで完売し、休売しなければならないほどでした。再販までに半年を要しましたが、その後も順調に売上を伸ばし大ヒットしました」
そして2025年にはブランドとして過去最高の売上を達成した。
広告費を“受験”に全振り
森永製菓は「集中」のニーズは根強いと感じ、「集中したいときにはラムネ」というメッセージをどのようにアピールしていくか探求した。
そして、多くの人が通る道であり、最も集中が必要とされるのは“受験”だと考え、受験生をターゲットに設定。そこに広告費を全振りしたという。
「『赤シート』をかざすと応援メッセージが現れる商品パッケージを使用したり、受験にご利益があると有名な福岡県の太宰府天満宮に森永ラムネを奉納するなど、受験にフォーカスした広告を展開しました」
その結果、「集中したいときにはラムネ」というイメージが世間に浸透。「森永ラムネ」の売上は18年から約5倍に伸び、現在も過去最高売上を更新している。
森永ラムネ誕生50周年記念に誕生したキャラクター「ラムねこ」
オフィスワーカーを中心とする社会人層でも売上が伸長していることを受け、更なるブランド拡大を目指し、「受験生」に加えて「社会人」を新たなターゲットに設定するという。
「ラフマ葉抽出物を配合した機能性表示食品『大粒ラムネSUPER<ピーチ味>』と鉄分をプラスした『ラムネPlus<鉄分>』を新たに開発しました」
これらの商品は2026年3月から発売されている。「ラムネPlus<鉄分>」は鉄分が不足しがちな女性のニーズに焦点を当てて開発。
「大粒ラムネSUPER<ピーチ味>」は、睡眠の質に悩む社会人が多いことから、精神的ストレスをやわらげたり、睡眠の質の向上に役立つことが期待される、機能性関与成分のラフマ由来ヒペロシド・ラフマ由来イソクエルシトリンを配合した商品。
誕生50周年にしてさらなる進化を続ける「森永ラムネ」。この先はどのような進化を遂げるのか、期待を持って注視したい。
取材協力:森永製菓株式会社
文:まなたろう
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