物価高や人手不足に大きな影響を受けているのが飲食店業界だが、出店する業態の人気や出典予算に変化はあるのだろうか。飲食店の出店・開業・運営に役立つサービスをワンストップで提供する『飲食店ドットコム』を運営するシンクロ・フードは、2025年にサイト上に新規登録された会員情報から出店希望の多い業態のランキングと出店予算の分布の動向を調査して結果を公開した。それによれば10年以上1位だった「居酒屋・ダイニングバー」が首位陥落し、「カフェ」が1位を獲得。出店予算に関しては、二極化が進んでいるという。
10年以上不動だった1位が陥落し、カフェが1位を獲得
出店したい業態は、「カフェ」が1位を獲得した。シンクロ・フードが10年以上も調査してきたランキングでは、「居酒屋・ダイニングバー」が不動の1位だったg、今回の調査で初めて1位が交代した。3位から5位は昨年の調査と同様に「バー」、「カラオケ・パブ・スナック」、「ラーメン」が上位になった。「アジア料理」が「和食」を上回って6位にランクアップした一方で、前回10位だった「お弁当・惣菜・デリ」は14位に大きく順位を下げた。ランキングの変化の背景として考えられるが、宴会需要や二次会需要の変化、アルコールを飲まない人の増加などにより、「居酒屋・ダイニングバー」の出店希望が徐々に減少している可能性だ。コロナ禍で注目された「テイクアウト」や「お弁当・惣菜・デリ」などのニーズは、コロナ収束後に落ち着いたことで関連業態の順位を下げたのかもしれない。
ラーメンやテイクアウト系業態が減少傾向
過去10年の推移では、「カフェ」の出店希望割合は2015年の15.4%から2025年には20.4%まで上昇して、緩やかな増加傾向が続いている。それまでトップだった「居酒屋・ダイニングバー」は2015年の27.5%から2025年は20.2%まで減少している。夜業態の「バー」は2015年の14.1%から2025年に18.9%(2025年)まで増加しており、「居酒屋・ダイニングバー」とは違って出店希望が高まっているようだ。減少傾向なのは「ラーメン」だ。2015年の8.1%から2024年には5.2%まで低下しており、2025年は5.8%とやや持ち直したが長期的には出店希望割合が減っている。「お弁当・惣菜・デリ」に関してもコロナ禍の2022年には3.4%まで上昇していたが、2025年には1.5%まで低下しており、テイクアウト系業態のニーズがコロナ収束後に落ち着いてきたと読み取れる。
出店予算は二極化傾向
出店予算の分布では、前回調査の2024年と比較して「500万円以下」の割合は2.2ポイント減少して44.1%だったが、「1500万円以下」、「2000万円以下」、「2000万円以上」はいずれもわずかに増加している。一定の投資を伴う出店を検討する動きは増加傾向だが、コストを抑えた出店を志向する層も引き続き存在している。出店予算の考え方が二極化しているといえる。近年は、資材価格や建築費の高騰が続いており、同規模の店舗でも必要となる出店予算が上昇している可能性もあり、それが出店予算を引き上げている可能性もありそうだ。
『飲食店の出店したい業態ランキング2026』概要
調査対象:『飲食店ドットコム』に新規登録された会員(飲食店)のうち、業態・出店予算情報を保有するデータ
調査対象数:1万8753(業態調査)、1万7433(出店予算調査)
調査期間:2025年1月1日~2025年12月31日
出典:『飲食店ドットコム(シンクロ・フード)調べ』
構成/KUMU







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