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飲み会スルーで組織は弱体化するのか?サークルからプロ集団に転換するマネジメント術

2026.04.21

「最近の若い社員は飲み会に来ない」この言葉を、私は多くの経営者から聞いてきました。

懇親会を開いても参加率が低い。仕事が終わるとすぐ帰る。昔のような一体感がない。そうした変化に戸惑い、「このままでは組織が弱くなるのではないか」と不安を感じている方も少なくありません。

「飲みニケーションは古い」、「飲み会スルーが当たり前」という声も聞こえてきます。

これからの組織運営について識学での考えをお伝えいたします。

飲み会が必要な組織運営とは

ここで一度冷静に考えてみてください。

もし飲み会がなければ結束できない組織だとしたら、その組織は本当に強い組織なのでしょうか。

むしろ私は、逆だと考えています。

企業は本来、仲良くするための場所ではなく、共通の目的を達成するために役割を分担し、それぞれが成果を出すことで成立する集団です。飲み会文化に依存している組織ほど、実は構造的に弱い組織である可能性が高いのです。つまり企業はサークルではなく、プロ集団であるべきです。ところが日本企業の多くは、いつの間にか組織をサークル化させてしまっています。サークル型組織の特徴は明確です。成果よりも人間関係が優先されることです。

評価の場面では、こんな言葉が並びます。

「頑張っている」「人柄がいい」「いつも協力的だ」

一見すると良い評価のように聞こえます。しかし、これらはすべて成果ではなく感情の評価です。この状態では評価基準が曖昧になります。さらに責任の所在もぼやけていきます。

失敗が起きても「みんなでやったことだから」となり、誰が責任を負うのかがはっきりしません。意思決定も論理ではなく空気で決まるようになります。

このような組織では、人間関係が組織を支える接着剤になります。

だからこそ飲み会が重要になるのです。飲み会で関係性を維持しなければ、組織の結束が保てないからです。しかし、この構造には大きな問題があります。組織の結束が成果ではなく感情に依存していることです。

プロ集団の組織とは

この状態で最初に違和感を持つのは、実は優秀な人材です。

プロ意識の高い人ほど、「仲の良さ」で評価される組織に違和感を持ちます。自分の成果ではなく、人間関係で評価が変わる組織に納得できないからです。すると何が起きるか。優秀な人ほど組織を離れていきます。そして最後に残るのは、成果よりも居心地の良さを重視する人たちです。

このとき組織はどうなるでしょうか。

雰囲気は悪くありません。人間関係も良好です。飲み会も盛り上がります。

しかし、成果はいかがでしょうか。

それでも多くの経営者はこう言います。「うちは雰囲気の良い会社だ」と。

しかし、そのときすでに組織は「仲良しクラブ」になっている可能性があります。

帰属意識を作る「三つの条件」

ここで経営者がよく口にする言葉があります。

「最近は社員の帰属意識が弱くなった」

ですが、帰属意識が弱くなったのではありません。帰属意識の作り方を間違えているのです。帰属意識は、感情から生まれるものではありません。ルールから生まれるものです。組織の結束は感情ではなく構造(仕組み)によって作られます。

その構造は非常にシンプルです。第一に、目標が明確であること。

組織として何を達成するのか。個人は何を達成すれば評価されるのか。この基準が明確であることです。

第二に、役割が明確であること。

誰が何を担当し、どこまで責任を持つのか。役割が曖昧な組織では責任も成果も不明確になります。

第三に、評価のルールが明確であること。

成果によって評価されるというルールが徹底されていることです。

この三つが整っている組織では、飲み会の有無はほとんど影響しません。なぜなら、組織を支えているのが人間関係ではなくルールだからです。

ルールのよるマネジメントとは

ここで多くの経営者が誤解していることがあります。「ルールで管理すると組織が冷たくなる」という考えです。

しかし現実には逆です。ルールが曖昧な組織では、評価は上司の感情に左右されます。好きな部下が評価され、距離のある部下は不利になります。そのため社員は次第にこう考えるようになります。

「結局は上司に気に入られるかどうかだ」

これは社員にとって非常にストレスの大きい環境です。一方、ルールが明確な組織では何が起きるでしょうか。社員は「何を達成すれば評価されるか」を理解できます。努力の方向が明確になり、評価の納得感が生まれます。

すると、人は安心して仕事に集中できるようになります。つまり帰属意識とは、飲み会で生まれるものではありません。公平なルールへの信頼から生まれるものです。

目指すべき、継続可能な組織像とは

飲み会文化が弱くなっている今、多くの企業が「一体感の低下」を問題にしています。しかし、それは本当に問題なのでしょうか。

飲み会がなければ結束できない組織。人間関係で評価が変わる組織。雰囲気は良いが成果が出ない組織。

それは本当に、経営者が目指すべき組織でしょうか。これからの時代に企業が目指すべきなのは、「仲の良い会社」ではありません。成果を出す人が報われる会社です。(もちろん、仲の悪い組織を作ることではありません)

飲み会に依存しない組織。人間関係に依存しない組織。感情ではなくルールで動く組織。

サークルからプロ集団へ。

この転換ができた企業だけが、これからの時代において持続的に成果を生み出す組織になっていくのではないでしょうか。あなたの会社は、飲み会がなくても機能する組織でしょうか。

もしその答えに少しでも迷いがあるなら、組織の問題は社員の意識ではなく、マネジメントの構造にあるのかもしれません。ところで、よく聞かれる質問があります。

識学社では飲み会は無いのか?

確かに、ちょっと今日は大変だっだね、一杯行こうか?という飲み会は記憶にありません。

しかしながら期の締め、区切りでは互いをねぎらい、切磋琢磨するための情報交換を含めた「飲み会はあります」

目標に期限を決めて、集中して走り、祝杯をあげることで、強い組織になりましょう。

文/識学コンサルタント 岡根谷

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