日本の日帰り温泉のような使い方ができる市営プール。サウナ体験もお勧め!
「夜行バスを使うと疲れるし、シャワーも浴びられない」とネガティブに考える人もいるかもしれないが、ドイツの場合はいい施設がある。各都市に市営プールがあり、そこでシャワーを浴びるのが可能なのだ。
例えば、フランクフルトであれば、中央駅から徒歩25~30分のザクセンハウゼン地区にある「Textorbad(テキスターバッド)」が利用できる。この施設は朝6時半からオープンしている温水プールで、サウナ等はないが、料金は5ユーロ(約900円)でシャワーも浴びられる。温水プールでのんびりするだけでもリラックスできるし、そういう目的で来ている現地住民も少なくない。
ハンブルクであれば、やはり中央駅から徒歩20~25分の距離にある「Alster-Schwimmhalle(アルスター・スイミングホール)」がお勧めだ。こちらは月曜日が10時、火曜日~金曜日が6時半、土日が8時とオープン時間が異なるが、プールだけであれば、1.5時間券の7.9ユーロ(約1500円)から入場可能だ。施設は新しく、プールも複数個所あって、かなりリフレッシュできる。
「サウナにも入りたい」ということであれば、1日券23.6ユーロ(約4300円・プール込みう)を払って2階に行けばいい。そこには複数温度のサウナ(女性専用もあり)と外気浴スポットや休憩施設もあり、ローリュサービスも行われている。
実を言うと、筆者も今回、ケルン空港からの夜行バスでハンブルクに到着してから、同施設のサウナに行ってみたのだが、非常に新しい建物で、人も少なく落ち着いていて、かなり快適だった。
ただ、基本的には混浴で、水着着用はなし。それを知らずに戸惑っていた筆者は、スタッフのおじさんに大型バスタオルを貸してもらう羽目になった。同施設の流儀を知っている現地の人々はガウンを持参し、外気浴や休息をする際にはそれを着て外に出ていた。ローリュサービスの時も男女混浴。筆者はバスタオルを巻いて入ったが、他の人々は真っ裸でも全然気にしていない様子。かなり開放的な雰囲気だった。
プールやサウナ体験なら、サッカー取材や原稿執筆の合間にもできるし、目が飛び出るほど値段が高いというわけではない。ビジネスや観光旅行の合間にも時間を取ることも可能だろう。ドイツの公営プールはかなり利用価値があることを改めて強調しておきたいところだ。
ケバブが1300円以上!外食は負担代。自炊できる備えを!
移動や宿泊、公共施設の活用に続き、工夫したのが食事。もともと海外ではほとんど外食しなかったのだが、今の超円安だとますます切り詰めなければいけない状況だ。際、フランクフルト中央駅近くのケバブ屋を覗いてみても、一番安いサンドイッチで7ユーロ(約1300円)と厳しい価格だ。スーパーで寿司パックを買おうものなら、9ユーロ(約1700円)もする。マクドナルドにしても、ビッグマックセットが10ユーロ(約1800円)という高値だ。スマートメニューという割安のセットならば、5ユーロ(約900円)で買えるが、日本であれば500円台のセットである。そうおちおち外食はしていられない状況なのが分かるだろう。
そこで今回、マルチクッカーを持参した。宿泊先にキッチンのあるアパートメントなら調理器具は必要ないが、町を転々とする旅だとどうしてもホテル滞在中心になる。となれば、自炊できる準備が必要。そう考えて、日本で4000円程度のマルチクッカーを購入。持参した米や麺類などの食材を自分で調理したのだが、本当に便利だった。
米を炊いておにぎりを作ったり、ネギなどちょっとした野菜を入れてラーメンを作ったりと食事代をかなり節約できた。今回は「日本と同じような生活をする」というテーマを掲げていたが、この調理器具のおかげでそれに近い日々を過ごせたのは確かだ。
庶民の味方の格安スーパー。プライベートブランド商品は日本より安い!
とはいえ、海外でもスーパーによっては安く買い物できるところはある。フランクフルトではホテル近隣にあった「Edeka(エディカ)」を活用したが、トマトのパックが1ユーロ(180円)と日本よりも安いくらいで買えた。チーズやサラミも2ユーロ(360円)くらいからあるので、そういった商品なら迷うことなく手が出せる。
ドイツの格安スーパーと言えば「ALDI(アルディ)」「Lidl(リードル)」「Netto(ネット)」などがあるが、これらスーパーのプライベートブランドは大いに活用できる。日本でもドン・キホーテの「情熱価格」や西友の「みなさまのお墨付き」など自社ブランドが安いが、そういった商品に目をつけて賢い買い物をすれば、「欧州は物価が高い」という印象も薄まるかもしれない。やはり何事も工夫次第。そこは重要なポイントだ。
我々のメインはサッカー取材で、試合のあるスタジアムに行って、選手の話を聞いて、記事を書くことだが、旅に出ればそれ以外にも考えなければいけないことは数多くある。「コストを下げながら、いい仕事をする」というのは最重要命題。久しぶりのドイツでそういう努力をすることの大切さや楽しさを再認識することができた。
取材・文/元川悦子
長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。







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