SuicaとPASMOに新登場するコード決済「teppay」とは何か?人名のようなサービス名でSNSでも話題のteppayについて、サービスの特徴や開始時期、利用のメリットなどを解説します。
目次
JR東日本とPASMOにより、モバイルSuicaとモバイルPASMOに、新しく「teppay(テッペイ)」というコード決済サービスが追加されることが発表されました。
teppayは、モバイルSuicaとモバイルPASMO両サービスのユーザーであればカンタンに使えるようになる予定であり、交通系ICの“外側”にもうひとつ財布がぶら下がるようなイメージです。これだけ数多くのキャッシュレス決済サービスが提供されている中での新たなサービス、そしてそのネーミングにも賛否が巻き起こり注目を集めています。
本記事では、teppayのサービス概要や名前の由来、teppayでできることについて解説します。他のキャッシュレス決済との違いや利用の注意点も整理するので、サービスの利用を検討している方、自分はteppayに向いているかを確認したい方は参考にしてください。
teppayのサービス概要・基本情報
これまで交通系ICカードとして不動の地位を築いてきたSuicaですが、キャッシュレス決済の多様化に伴い、さらなる進化が求められていました。そこで発表されたのが、SuicaのIDと連携して利用できる新しいコード決済「teppay」です。
まずはteppayの基本的な情報やSNSで話題となっているネーミングの背景、そして気になるサービス開始時期について詳しく掘り下げていきましょう。
■teppayはSuica・PASMOと連携する新しいコード決済
teppayは、JR東日本が提供する新しいスマートフォン向けコード決済アプリです。これまでのSuica決済は、FeliCa(非接触型IC)を利用していましたが、teppayはスマートフォンの画面にQRコードやバーコードを表示して決済を行う仕組みを採用しています。そして、最大の特徴が新たなアプリのインストールやアカウント登録をしなくても今までのアプリ内で利用できるようになる点です。
つまり、1つのアプリで交通系ICとしてのSuica/PASMOは改札やバス乗車に使い、teppay残高は店頭でのコード決済やオンライン決済、残高の送受信といった用途に使う、という役割分担が可能です。
■teppayの名前の由来は?ネーミングがSNSで話題
teppay(テッペイ)という名前は、発表直後からSNSで大きな話題になりました。人名のように聞こえることから「レジで『テッペイで』と言うのはちょっと恥ずかしい」「全国のテッペイさんに試練が…!」といった声も上がっています。
JR東日本によると、teppayの名称の由来は「Travel(移動・旅)」「Easy(簡単)」「Partnership(つながり)」という3つの価値の頭文字と「pay」の組み合わせ。「移動を軸に、誰でも簡単に使え、地域や人をつなぐ決済サービス」というコンセプトが込められています。
単純に「鉄道」+「pay」も連想されますし、個人的にはさまざまな声はあれど、そのうち慣れるのでは?とも思います。Suicaも西瓜のようですし、nanacoやなっちゃんなど、人名っぽいサービスや商品は多くあります。賛否あっても、徐々に生活に溶け込んで誰も気にしなくなるんじゃないでしょうか。それに、サービス開始前からこれほど名前が話題になった点は、マーケティングとしては成功といえるかもしれません。
■いつから始まる?teppayの開始時期
teppayは、まずモバイルSuicaで2026年秋に提供開始予定です。その後、2027年春にモバイルPASMOでも利用可能になり、両アプリ間でのteppay残高の送金・受け取りもできるようになる見通しです。正式な提供開始日や対応端末の詳細などは、今後改めて案内される予定となっています。
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teppayで何ができる?利用のメリット
teppay開始にあたり、ユーザーとして最も気になるのは「機能として何ができるようになるのか」でしょう。ここからは、teppay導入によって得られる具体的なメリットをご紹介します。
■モバイルSuica・モバイルPASMOユーザーはそのまま使える
大きな利点は、すでにモバイルSuicaやモバイルPASMOを使っている人であれば、新たなアプリのダウンロードや会員登録をしなくてよい点です。サービス開始後は、アプリのアップデートをするだけでOK。トップ画面に追加される「teppay」ボタンをタップすれば、そのままコード決済画面や残高管理画面にアクセスできます。「アカウントが増えすぎて分からなくなる」「会員登録やパスワード設定が面倒くさい!」というストレスはナシ。気軽に、スムーズに利用できる点が魅力の一つです。
■2万円を超える高額決済に対応
Suicaユーザーにとって長年の悩みだったのが「チャージ残高の上限が2万円」という制約でした。これにより、長距離の新幹線チケットや家電の購入など、大きな買い物ではSuica決済が使えないケースが多々ありました。
teppayでは30万円までの高額決済が可能になり、teppayポイントも貯まります。また、ビューカードを連携すれば、teppay残高にチャージしなくても決済ができるようになります。
■teppay残高から交通系IC残高にチャージが可能
teppayアプリ内の残高は、Suica/PASMOのIC残高へのチャージが可能です。例えば、飲み会の割り勘で友人からteppayで送金してもらった3000円を、その場ですぐにSuicaのIC残高にスライドさせ、帰りの電車賃に充てるという使い方ができます。この流動性の高さがteppayの魅力であり、「移動」と「買い物」をシームレスにつなぐ最強の機能といえるでしょう。
■家族や友達に送金・受け取りもOK
teppayの残高は、teppayユーザー同士で「送る」「受け取る」ことができます。モバイルSuicaユーザーからモバイルPASMOユーザーへ、あるいはその逆へとアプリの垣根を超えて送金できる点が大きな特徴です。交通系IC残高そのものは送れませんが、teppayを介すれば受け取り後に交通系IC残高にチャージできるので、幅広く利用が可能になります。
■JCBプリカ発行でオンライン決済が可能
teppayアプリ内ではJCBプリペイドカードの発行ができ、Amazonや楽天市場などのECサイトのオンライン決済にteppay残高を利用できるようになります。クレジットカードを増やしたくない人や、使いすぎを防ぎたい人にとっては、チャージした分だけ使えるプリペイドカードとして機能するため、家計管理がしやすくなります。
■バリチケの利用ができる
teppayの特徴的な機能として、地域限定バリュー「バリチケ」の利用があります。バリチケは特定の地域や店舗でのみ使える残高で、自治体のプレミアム商品券やキャッシュレス還元事業などと連携して発行されます。通常のteppay残高と組み合わせて支払うことも可能で、「移動」「観光」「地元消費」の活性化が期待されています。
PayPay・楽天ペイ(R Pay)との違いや導入メリット
すでにPayPayや楽天ペイなどのQR決済を使っている場合、teppayを新たに使う意味があるのか?と悩むところかもしれません。そんな人のために、teppayと既存のキャッシュレス決済の違い、どんな人に向いているサービスなのかを簡単に解説します。
■PayPay・楽天ペイなど他キャッシュレス決済との違い
teppayと他社サービスとの決定的な違いは、「鉄道インフラとの親和性」です。
PayPay・楽天ペイなどは、加盟店数が圧倒的であり、ポイント還元キャンペーンも印象的です。経済圏(携帯キャリアやEC)との連携も強み。一方、teppayは交通系IC残高との直結、駅ナカや駅ビルでの優遇など、日常的に鉄道利用のあるユーザーにとってはメリットが大きいサービスです。
つまり、teppayは「ポイント還元率を1円単位で競うツール」ではなく、「移動と生活をスムーズにつなぐユーティリティツール」としての側面が強いといえるでしょう。
■teppayはこんな人におすすめ
上記の違いを踏まえると、teppayは以下のような人に特におすすめできます。
- 通勤・通学でJRを日常的に利用する人
- 駅ビルをよく利用する人
- キャッシュレス残高を分散させたくない人
JRを日常的に利用する場合、定期券購入や乗車ポイントが貯まり駅ビルなどでのキャンペーンに触れる機会も多いため、teppayとの相性はGood!鉄道をほとんど利用せず車移動がメインの場合、急いで導入するメリットは薄いかもしれません。







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